第十九話 神さまの仕事
昨日の分です。
なんか先週も同じことやった気がするぜ・・・。
「ふふっ・・・。やっぱり面白いわね、あの子達は」
歩ちゃんたちの様子を見下ろしていると、思わずそんな感想が漏れてしまった。
レイを止めなくて正解だったようだ。
あの三人にもいい感じに馴染み、いい感じの面白さを演出できている。
三人だけでも十分面白かったが、そこに不確定要素を突っ込むというのもまたいいものだ。
しかし、まだ二日目だ。
歩ちゃんたちの旅はまだまだ続く。
そう・・・彼女たちがいなくなるその日まで、ね。
と、まぁそれっぽく言ってみたが、まだ登場人物は450人以上残っている。
彼女たちの番になるまでもうしばらくかかるだろう。
それに今回みたいな“サービス回”も用意する予定だ。
ふふふ、今から楽しみね。
「でも、そろそろ先に進んでくれないと困るのよね」
りんごを咀嚼しながら次の手を考える。
どうせならもっとこちらの核心に迫ってくれるようなイベントを用意したい。
ならまず、一面のクリアポイントであるあの場所へ向かわせないと。
そして、来るべき二面に向けて味方と装備を充実してもらいたい。
そんな事を考えつつ、次のイベントの登場人物を選んでいく。
そろそろ男も出していきたいところだが、彼女たちとはどういう化学反応を起こすだろうか。
男を出すにしてもどいつを出せばいいだろうか。
うーむ、悩むなぁ。
あぁ、男キャラならいいのが一人いるじゃない。
あの、なんだっけ・・・?
まぁいいや。
そいつを混ぜて、ふむふむ。
大体の内容を構成し終え、ふぅと一息を吐いた。
楽しいけど、やっぱり疲れるのよね。
こうやって彼女たちの舞台を整えてあげるのも。
・・・さて、次は実際に歩ちゃんたちに動いてもらわなければ。
「まずはさっさと旅館から出発してもらいましょうか」
そう呟きながら、右手をギュッと握った。
すると、旅館内にあったいくつかのマーカーが消える。
こうやって登場人物の人数を調整していくのだ。
いままではある程度ランダムにレイが人数調整をしていたが、歩ちゃんの物語が始まってからは私がそれに沿って調整している。
レイは仕事が減って良かったわね。
なんの反応もしてなかったけど。
・・・って、あれ?
これってある意味職務放棄じゃない?
まったく、次会ったとき何も言わなかったらクビにしようかしら。
私が奪ったようなものだけど。
いっそレイも登場人物としてあちらに組み込めばいいんじゃ?
・・・そのほうが面白いかもしれないわね。
前向きに検討しておきましょう。
っと、最後の仕上げが終了したわね。
それじゃ、物語の再開ね。
おそらくここから急激に更新が遅れそうです。
ごめんなさい。
他作品の二の舞は踏まないように努力しますので、どうかこれからもよろしくお願いします。




