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涙の上に  作者: ぬるま湯
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 まだ胸のドキドキがおさまらない。

 もう何回も、さっきのたった二言か三言の陸斗さんの言葉を思い返してはじたばたしている。


 よかった、過ぎてたら悪いと思ってーー。


 え? じゃああたしの誕生日なんかくれるの? くれるの? マジで? そんなの最高すぎて倒れる。ずーっともらったもの見てはニヤニヤしっぱなしになるよ?


 ようやく興奮がおさまったころ、風呂を入れようと思って風呂場の方へ向かった。

 途中で陸斗さんにばったり出くわした。廊下は狭いので二人は通れない。彼はあたしを優先して、さっとのいてくれた。


「どーぞ」


 すれ違うとき、ついちらっと見たら目が合った。

 栗色の色っぽい目。一瞬で赤面してしまった。照れ隠しのために笑う。向こうも微笑んだ気がした。


 ああ、だめだこんなんじゃ。あたしは居候なんだから。いつかは出て行くんだから。ただの同居人の関係を保たないと。

 そう言い聞かせた。


 しかし心はあっけなく反応を示す。いくらおさえこんでも甘い感情は溶けて出て行く。


 どうしたらいいんだろう。

 想い続けるのは苦しい。いっそこの平穏が壊れてほしいーーー。




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