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6)拝啓・サブタイトルは半角80文字以下でお願いします

「あ〜あ。残念ですね。人間。ルールさえ守っていれば…死なずにすんだのにですね」

メイドさんはニッコリと俺に微笑む。

「ぇ?それってどういう意味?」

俺はまぎれもなく最悪なパターンが頭をよぎる。

暑くもないはずなのに俺の背中に汗で服がくっついていた。

「まぁ、始めから人間なんて排除すればよかったのですよ」

俺の質問に答えることなくメイドさんは俺に少しずつであるが近寄ってくる。

俺は腰を抜かしていてその場から動けるはずもなかった。

最悪だ。

「フハハ!!人間目が!死ぬがいいわァ!」

メイドさんは三流の(超)悪役セリフを言いながら俺に襲いかかろうとした瞬間だった。


――カツーン


メイドさんの頭にスリッパがジャストヒット!

「ピロエ!!」

メイドさんの背後から怒鳴った声が聞こえた。

急いで背後を振り返るメイドさん。

「メ…メリアスお嬢様!?」

そう、メイドさんの背後には頬を膨らまし、スリッパ片方しか履いていないメリアスが立っていた。

が、そんなメリアスはどこか不自然を装う。

「アリスお兄ちゃんに何しようとしていたの?」

「ぇ…いや…そのですね…お嬢様―…」

良い言い訳が見つからないのかメイドさんが口ごもる。

「襲い掛かろうとしていました。それはもぅ、飢えた野獣のように…」

宙を飛んでいた白フクロウがメリアスの肩にとまりそう告げると、みるみるメイドさんの顔が青ざめていく。

「そ…その言い方はないでしょう!白フクロウさん!!メリアスお嬢様に変な誤解を招きます!」

「だって本当ではないですか?」

「ぅ…」

小さくメイドさんはくぐもった声をだすと「覚えていて下さいね」とメリアスに聞こえないように俺に呟いた。

とにかく俺は危機一髪だったわけだ…。

「メリアスお嬢様はお休みになられたはずだったのではないですか?」

なるべくメイドさんは俺の話から話をそらそうと別の話題をメリアスに投げかける。

「ピロエの怒鳴り声が大きくて寝れなかった…」

メリアスは眠たいのか目を擦って口をアヒルのように尖がらした。

たしかにメイドさんの怒鳴り声は半端なく大きかったなぁ…。と妙に俺は納得をしてしまった。

「え…っと…そもそもですね!!白フクロウさん!この汚れた人間を持ち込んだのはあなたなんですからね!しかもどうするんですか!!コレ!」

メイドさんは突如すぎるほどにキョトンとして座っている俺に指を向ける。

正直この今の場をどうしようと今パニックになっているのは間違いもなくあなた達よりも俺です。

まちがいない。断定します。

だって白フクロウがしゃべっているんだぜ!?どこのファンタジーの漫画の世界に来てしまったの!?俺!?

完璧と言っていいほどの完璧にメイドさんには嫌われているし…。

俺は自然にため息が出そうなの所を押さえる。

「たしかに私がその人を持ち込みましたが、個人行動は避けるべきです。それにこういう非常事態の時は『Let`sみんなで集会!!』というルールがあるではないですか」

白フクロウは実に淡々とした口調でメイドさんを落ち着かせようとしていた。

「むぅ…」

メイドさんは俺を一睨みすると渋々白フクロウの言葉にコクリと頷いた。

というか…なんだ?『Let`sみんなで集会!!』って小学生の会議のような題名というか…決め事だな。

「そういえばお兄ちゃん大丈夫だった?ごめんね」

ふいにいつの間に俺の近くに来たのか、隣からメリアスの声が聞こえた。

「ぁ、うん大丈夫。大丈夫!」

俺は声のした方に振り返りニッコリと笑う。

それを聞いて安心したのかメリアスにも昼間のような笑顔が戻った。

「でも…これって?え?あれ?えぇ?どうなっているの?」

しかし相変わらず俺の頭は今最大にパニックだ。

そして…何か変だ。異様だ。いや…俺のことではなくてね。

メリアスのことなのだが…。

何かひっかかる…こう言っては何だが昼間のメリアスとは違ったものを感じる。

性格は昼間とまったく変わっていないが、メリアスの容姿はどこか不自然を装うものがあった。

「ぇ?ぁあ!!」

「ん?お兄ちゃんどうしたの?」

メリアスが不思議そうに俺の顔を覗きこむ。

俺の目の前には可愛らしいメリアスのまだ幼い顔がある。

でも…メリアスの耳の上に何か…?

その時俺はメリアスの不自然なところを確信した。

「ええええええ!!メリアス!!その…その…角!!なんだ!?何それ?新手のコスプレ!?」

そう、メリアスの耳の上の部分から羊のような渦を巻いた角が淡いピンク色の髪からでていた。

コスプレなんて代物ではない。

角はしっかりとメリアスの皮膚とつながっていた。それはまぎれもなく…。

「人間」の俺から見たそれはまぎれもなく不自然なものだった。

「あぁ、これ?」

メリアスは角に触ってみせる。俺はただ上と下に頷いた。

メリアスは「な〜んだそんなこと?」って無邪気に笑ってみせると次の瞬間信じられがたい言葉を出した。


「だって私達人間ではないんだよ?アリスお兄ちゃん?」


本当信じられない言葉が発せられた。

メリアスは一体何を言っているのだろう?

そして俺は一体どこのファンタジーな世界に来てしまったのだろう。

たしかに俺は何度もこの星(地球)に生まれてきたことを愚痴ったりもしたよ!

でも、何だコレ?ってか、何だろうコレ?

何てこの後反応したらいいんだろう?

「いや〜驚いた!新手のビックリかい?このお茶目なヤ☆ツ(はーと)」と大人らしく驚くべきなのか…

それとも…

「ふざけるのもいい加減にしろよ!アリスお兄ちゃん怒ったから!そう言う悪ふざけするやつ嫌いだから!もぅ…しらないんだからね!!もぅ…絶好よ!」と大人らしく怒るべきなのかは…

自由だ〜〜〜!!

でも、もしメリアス、白フクロウ、メイドさんが本物のバケモノだったら…間違いなく俺は殺される!とりあいず…ここは………。

「ぇ…っと…説明お願いします」

とりあいず何か不味いことがあったら土下座をしておけって話だ!

「あのですね…私達は夜中の0時以降は妖怪の姿がすこしこうして現れてしまうのですよ。だからピロエさんはあなたに0時以降は部屋から出て欲しくなかった…というワケです」

メリアスの肩に止まっていた白フクロウが丁寧にでも早口で俺に説明をする。

白フクロウの簡潔な説明はとても俺にわかりやすいものであったが、まだまだ俺は謎なところがたくさんあった。

本当にお前達はバケモノなのか?

何故変身するのが0時以降なのか?

メイドさんのスリーサイズは一体何センチなのか?

などなどと不思議に思うことがたくさんある。

俺は再度不思議に思ったことを確認しようとした時、

「白フクロウさん!そんな人間の質問に時間費やしている暇はないんです。時間がもったいない!早く皆さんを集めて…『非常事態!Let`sみんなで集会!!』を始めましょう」

と言うメイドさんの怒ったような言葉によって怖くて言えずにいる俺がいた。


突然俺に起きた奇妙なできごと

(ドゥルルルル〜ドゥルルルル〜ドゥルルルッドゥ、ドゥルルルル〜)


でも以外にここまで信じられないこと(非現実的なこと)が次々と起こると人間というのは以外に冷静になれるらしい。

バケモノだ〜!と大声で叫ぶこともなく、かと言ってバケモノだ〜…と言いながら気絶することもなかった。

今となって考えて見ると相手がまだ人間の姿に似ているから気絶することもなく冷静にいられたのかもしれない。

ともかく冷静でいられる俺自身に拍手を送りたいものである。

そして、これから始まる俺の生活にブーイングの嵐を送りたい。


目目目目目目目目目目目目


只今、1時13分。


俺は今扉の前に膝を曲げて小さく座っている。……すこしおしりが冷たい。

そして扉の向こうからは数人の声が聞こえいる。

俺の背を向けて座っている壁のむこう側は何やら…『非常事態!Let`sみんなで集会!!』を行っているらしい。

その集会とやらは、「お城のみんなが集まるものです」と…ここまで白フクロウに教えてもらったがそれ以上は教えてもらえなかった。

もちろんメイドさんも、メリアスもこの扉の向こうで集会を行っているらしい。

が、何故か俺だけは中に入らしてもらえなかった。

それは何故か?いたって理由は簡単だった。

なんやら秘密の集会らしいだからだ!


――「はい!みなさん集まりましたか?」


扉の向こうからメイドさんの声が聞こえた。

どうやらお城の全ての人…いやバケモノが集まったらしい。

ってか……声丸聞こえじゃん!!秘密の集会もクソもないよ!?


―「でもなんや?いきなりやん。集会とか…もしかしてピロエはんウチに会いとうなったん?」

誰?この声!?大阪弁!?新キャラ!やばい!新キャラだ!!

―「あのですね、ふざけないで下さい」

メイドさん即答。

―「あはは照れとるん?ほんま可愛いなあ」

それでもめげない新キャラ!君すごい!

―「ねー★ピロエ★その緊急事態ってなんなの★」

―「ねー☆何々☆?楽しいこと☆?悪巧みしちゃおうかな〜☆キャハ☆」

ん?またも俺の聞いたことがない声が二つ…?何?もしかしてまた新キャラかぁ!!

俺のキャラが薄くなってしまうでしょーが!と言うか新キャラ三人もだしたら読者に混乱を招くでしょうが!

―「そうそう、唐突にいいます。今回はですね…人間に私達の正体がばれてしまいました」

あ!俺のことだ!

―「ぇ?なんやそれ?」

―「え★?」

―「え☆?」

―「ようするに今人間がこのお城にいると言うことです。そして私達の存在を知ってしまいました」

…やばい…。何か雰囲気がやばい、重い…。実際にそこに俺がいるわけではないのだが…。

でも、これってやばくね?

―「でもさぁ…★」

―「どうやってこのお城に入れたの☆?人間は入れないじゃん☆」

ぇ?今、二人の新キャラが言った入れないってどういう意味だろう?人間は入れない?でも現に俺お城に入れているじゃん。

―「どうやら白フクロウが間違えて人間に招待状を送ってしまったらしくて、このお城にたどりつく事ができたようです」

―「あ★なるほど★たしか…招待状を貰った人は…★」

―「人間、バケモノ関係なくこのお城にたどりつく事ができる☆だったよね☆ピロエ☆」

はぃぃぃいいい!?何それ!始めて聞いたんだけど!?それ!それ重要だからもっと前に言ってほしかったんだけど!?

この白い招待状を貰った人だったら誰でもこのお城に入れるだと〜!?

―「スエさんとムエさんが言ったとおりです。普通なら人間はこの空間に入れませんが、招待状を貰った人間は別です。招待状は地球と異次元のパスポート変わりとなります」

ぇえええ!ウソ!?そうだったの!?

だったら俺…あの時山頂で招待状を破けばよかったよ!?チキショ〜!

―「でもでも今の問題はそこではありません」

ぇ…?

―「そや!!双子!今そこをつっこんどる場合やないで!肝心なのは…そぅ!その人間は男か女かや!もし人間はんが男やったら…うちがそいつをころすで!」

ぇええ!!何それ!?唐突だよ大阪弁!男の場合ですか!?だったらもし俺が女の子だったら大丈夫なのかよ!

男女差別だ!てか俺どうしよう!?殺される!?女に産まれてくるべきだったよ!とここまで男に産まれて来たことに後悔するのは初めてだ!?

―「いや、タマさん現在進行形でつっこむ所ぜんぜん違います。ちなみに人間は男性です」

ぉおおィ!俺の性別を言うなよ!メイドさんんん!?俺殺されちゃう!?

―「なんやと!!女やないんか!?だったらそいつ死ぬべきや!」

なんて理不尽な理由だ!そしてそんな理由で殺される俺はなんて不憫だろう!

―「さて…話を戻して本題に入ります。私達の正体が人間によってばれてしまいました…。


人間はこの後どうしましょう?」


ギクリ…。俺は体を強ばらす。

―「きまっとるやろ!男やったら殺すべきや!うちのハーレムが壊される!」

あぁ、どうやら大阪弁は男らしいな。ハーレムって…この上なく羨ましいぜ!チキショー!

そして軽々しく俺を殺せなんて言うな!俺の命は小石以上ダイヤモンド以下だぜ!チキショー!

―「私もタマさんの意見に大大賛成です」

って、メイドさんも賛成じゃよ!?チキショー!

―「えー★でもさぁ…私達がそう言うのを勝手に決めても良いのかな?」

―「えー☆ムエが言うとおりだよ☆やっぱりこう言うのは…」

―「「私達の主に聞かなくっちゃ☆★」」

主?誰だソレ?ぁあ!!もしかして…。

―「メリアスさんは今寝ていますよ」

すこしあきれたようにも聞こえた白フクロウの声。

って…やっぱり主って…メリアスだったんだ!!でも始めからそうだよな!

メイドさんがお嬢様って言っていたもんな!

―「グー……スピー…」

メリアス暴睡だ!さっきからメリアスの話し声が聞こえないなぁ…と思っていたら…寝てらっしゃったのか!?

しかし…仕方がないよな。お嬢様、このお城の主とは言えどまだ子どもなわけですし…。

―「メリアスお嬢様!起きてください!!緊急事態なんですよ」

おいぉぃ、メイドさん、寝ているメリアスを起こしたら可哀相でしょうが!

―「う〜…」

あぁ…起きてしまった…。

―「なんやったら眠りのお嬢様にうちのキスでお目覚めして…」

―「「うるさい万年発情猫☆★」」

一体この扉の向こうにどんな話題が…。

というか集会はお城全ての人が集まるって言ったけど、このお城の人たちは全員で何人くらいいるのだろう?

まぁ、今の俺の状態からいいこんなのん気なことは考えられないのだが…。

―「ぅ〜…」

―「お目覚めになられましたか?メリアスお嬢様!!ささ、人間はどうしましょう?八つ裂きにしますか?火あぶり?拷問?それともお食べになられますか?」

ギャーーーーーー!!やはり、メイドさんコエー!?

俺…もし死ぬんだったら安楽死がいい!ていうか普通に死なせてくれ!

―「もぅ…眠たい…」

―「メリアスお嬢様!お決めになって下さい!」

ギャハー!俺の選択肢は八つ裂き、火あぶり、拷問、食う以外にないのかよ!?

―「殺したら駄目だよ…ピロエ…」

―「でしたらお嬢様!殺す以外に何かあるのですか!?」


―「適当に執事にしちゃえばいいのにね」


メリアスの一言が俺の人生を大きく変える。


目目目目目目目目目目目目

ここまでお読み頂きありがとうございます⌒+゜

…予定よりも大分…うン、話が進むのが遅いです↓予定としては6話ではすでにハーレムに突入だったンですが…;

なか02思うように進みませン↓ハーレム期待している方もうしばしお待ちを゜(*P_`q。)*

まぁ…女である私がうまく表現できるか微妙ですが('v`;;)もしよ力ったら感想くださるとうれしいです+゜エネルギーとなり松♂♂

そういうばwii買いました(・∀・){ヮラ

えぇ、それだけです。今更ですすいませン;wiiについては私のHPの日記にも書かせてもらっています!!

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