表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あれとこれ

掲載日:2025/12/07

ナンセンス物語ですので面食らわずにお読みください。

 可能な限り、お家騒動に巻き込まれてみたかったのだろう。散々散財したあげく僕の貯金箱はから。明日には、小遣いが入るらしい。それまでは、干し草でも茹でているしかない。


「僕は宇宙飛行士に憧れていた時期がある」


「なんでもいいけどさ、その干し草本当に食うの?」


「宇宙でどんな目に遭っても良いように、胃袋だけは鍛え上げてきたんだ」


「そうけ」


 お家騒動と言っても大したことじゃない、お父さんとお母さんが喧嘩しただけだった。そこでお父さん側についてしまったのが運の尽き。お父さんは何故か家を追い出され、何を血迷ったか小旅行を計画。持ちあわせが少なかったため途中で電車賃が尽き、僕の貯金箱も用に供された。その後、飲み食いして、家の近所の公園に戻ってきて僕等は野宿を決行。次の日、偶々友人が通りがかって、「何してんの?」と訊かれた次第。


「ねえ、思うんだけど」


「なんだい?」


「一日くらいなら無理に変なもの食べないで我慢すればいいんじゃない?」


「…何となく食べなきゃいけないような気がして」


「お金なら貸すけど」


「いや、そんな厚意に甘えるわけにはいかない」


「そうけ」



友人が立ち去ろうとする。僕は慌てて大きな独り言を言う。



「ああ!!ここにもし何か食べ物があったら、こんな干し草なんて食べなくていいのに!!」



友人は立ち止まってバッグの中から何かを取り出す。



「パン食う?アンパンだけど」


「ありがたく頂戴します」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
状況は結構切羽詰まっている?はずなのに、なんだか楽しそう。 主人公くんがたくましいし、お友達もなんだかんだ、いい子ですね。 問題はお父さんとお母さん、でしょうか(笑)。 犬も食わない、ってやつでしょう…
わぁ、なんかこういうの好みです!! コロンもこんなの書きたいわ。 「こんなのわかってくれる人いないかな…」ってブレーキかけてしまうけど、こんな何でもない様子がとても好きです。 コロンの「こんなの」は、…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ