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大迷宮の創造者  作者: POG
第2章

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環境設定

 俺が進化してから数週間が経過した。

 現在ダンジョンは二一階層まで拡張されている。


 拡張といっても魔力濃度を下げる為に取り敢えず広げただけで十一から二十階層までは魔物も罠も何もない洞窟。

 一番下の二一階層は現在、様々な施設を集めた拠点となっている。


 前まで十階層を横に広げて作っていた施設を【迷宮改変】でこの階層まで移動した。

 わざわざ作り直さなくて良いのはとても楽だ。


 とりあえず魔力も溜まってきたし、今日は久々にダンジョン制作の時間だ。


 十一階層以降はどんなものしようか。洞窟と遺跡以外がいいんだが


【階層追加】だと追加するときに環境を選べるんだが、特に環境は増えていなかったからなぁ。


 と、そこで登場するのが【環境設定】!

 このスキルは後から環境を変更可能なのだ。


「と言うわけで【迷宮支配・環境設定】!」

 ダンジョン関係のスキルは全部まとめられてるからな。一つで完結するのは楽だが、何だか風情がない様な気もする。


『環境を選択してください。

 土地〈洞窟〉〈遺跡〉〈平原〉〈森林〉

 天候 〈晴天〉 〈雨〉〈曇り〉〈雷雨〉……〈ランダム〉

 昼夜 〈昼〉〈夜〉〈サイクル〉』


 天候とか昼夜も選択可能なのか

 土地は二つ増えてるな。平原と森林か。この二つなら…平原かな。


 俺が選択すると目の前の洞窟が消えていき、あたり一面に一部には草木があり青空が広がる広大な空間が現れた。


「昼夜なんてあるから予想はしてたけどダンジョン内に空ってマジか」


 階層の端が見えないんだけどどれくらいの広さなんだ?


『約一キロ×一キロ四方の空間です。外壁は見えませんが、端には壁が存在します』


 一辺一キロか。広いのか狭いのか分かりずらいな。


 この階層にスケルトンやらゴブリンやらは似合わないよな。


 動物系の魔物が欲しい。


「とりあえず【眷属支配・召喚】」


 いくつも召喚陣が広がり様々な動物系の魔物が出てくる。


 召喚の方向性を指定できる便利性が改めて理解できたな。


 兎、熊、狼、猪、鳥などなど。まだまだ召喚されている。


「いや、多いな。そんなに魔力込めてないはずなんだけど」


 いつも通り三割ぐらいの魔力を込めたはず


『マスターの魔力量は進化前と比べて約五倍に増えています』


 五倍も!進化して数週間後に知る真実。

 確かに進化してから大きく魔力使ったのなんて【階層追加】ぐらいだからな。

 だから気づかなかったのか。


「よしこのまま二十階層までは全部平原で行こう」


 このダンジョンは何階層にするかはまだ未定だが少なくとも百階層までは作る予定だ。十階ごとに環境を変えていこう。

 俺は他の階層も平原へと変えていった。



「そう言えば昼夜の設定があったよな。サイクルにしとくか」


 拠点も後で平原にしておくか。色々と楽だし。

 でも平原の場合、建物を作らなくちゃならないのか。

 …後で考えよう。


 今は二十階層のボスでも決めようかな。


 俺は召喚した魔物で良さそうな魔物を探した。


 数多いる魔物の中で一際大きく目立つ魔物がいた。

 近くにいる熊よりも大きいその魔物はワンサイズ小さい同じ魔物と寄り添う様に座っていた。


 見つけた感想は一つ。デカっ


「こいつ兎か?」


 目の前の他の魔物よりも大きな魔物それは兎だった。


 ここまで大きいと可愛さよりも怖いが勝つな。


 キングラビットと一回り小さいのはクイーンラビットか


 つぶらな瞳というには大き過ぎる目が俺を見つめる。


 うん。怖い。

 いやまぁ可愛いいんだけどね。


「よしお前を二十階層のボスに任命する。奥さん?も一緒でいいぞ」


 ついでに名前でも付けるかボスだし


「キング、お前の名前はツヴァイだ。奥さんはミセスな」


 ——ステータス——

 名前:ツヴァイ

 種族:キングラビット

 称号:獣の王

 —————————


 ——ステータス——

 名前:ミセス

 種族:クイーンラビット

 称号:獣の王妃

 —————————


 兎が獣の王とは凄いな。称号が付いたのは俺が二十階層のボスに決めたからか?


「お前らがここのボスだ。十一から二十階層までの魔物をまとめてくれ」


 二匹は頷くと早速とばかりに他の魔物の元へと向かっていった。

 ちゃんと兎系以外とも仲良くやれているみたいで安心だ。

 俺は拠点に戻るとしよう。



 ちなみに十階層のボスは量産型汎用ゴーレム:シリーズ—アインス—。


 元々十階層のボスはアヴァロンがやってたけど今はアインスの一番機が担当している。


 アヴァロンは今は俺の護衛に専念している。

 最初のボスにしては、アヴァロン強過ぎるからな。



 拠点に帰ってきたらミカエルが人型の魔物たちに何やら作らさせていた。


「ミカエル。何してるんだ?」


「これはアヴィリル様。ダンジョン造りはもうお済みなったのですか?」


 質問に質問で返すとは、なかなかやるな。


「環境設定は終わってボスも決めてきた。兎だ。それで何やってるんだ」


 ミカエルの背後には建築中の白い石造りの建物がある。


「これは以前アヴィリル様からご許可を頂いた、アヴィリル様を崇める教会を建てさせて頂いております」


 建物を建てる許可は確かに出したが、まさか教会とは。


 また俺の称号が変わるんじゃないだろうな。

 明らかに悪意のある称号が。


「まぁいい。あんまり働かせ過ぎるなよ」


「心得ております。休憩が欲しいならば申せと命じていますので」


 いや最高位の魔物に意見なんて出来ないだろ。今働いてるのはほとんどがゴブリンなんかの下位や中位の魔物なんだぞ。


 俺なら怖くて出来ないね。特にミカエルには。

 言ったら俺への信仰心がどうのとかほざきそうだし


「…ちゃんと休憩時間を決めてやれ」


「ハッ!畏まりました」


 後ろの作業員達は声をかけ始めた

「今から三十分の休息を取る。この休息は我等がしゅ、アヴィリル様からの御慈悲である。これより三十分は聖刻、皆心して休息を取れ。休まぬものは私自ら寝かせてやろう」


 うん、休憩とれっていっただけなんだけど。別に今すぐじゃなくても。


 ていうか休まなかったらミカエルが寝かせるって、それ脅しだろ。ちゃんと起きるんだろうな。


「…頑張ってくれ」


 俺ミカエル達の元を離れ、目的の場所へと向かう。


 離れる際、作業員が涙目で何か訴えていた気もするが気のせいだろう。

 …気のせいだろう。


 また課題が増えたな。


 俺は目的の場所、ルシフェルの元へとついた。


「ようルシフェル」


「主様、仰って頂ければ私から伺いましたのに」


「いや、いいんだよ。見たくない現実も見れたしな」


「…?そうですか。分かりました。では主様、御用件をお伺いしても?」


 俺はルシフェルに拠点の環境を変える事を教えた。

 現状、施設に一番詳しいのはルシフェルだ。

 演算機さんも詳しいだろうけど、配下との会話も大切だからな。


「そうですねアマクニの工房にさえ連絡すれば、後はどうとでもなると思います」


 確かに作業してて、いきなり環境が変わったらたら大変だしな。

 ミカエルの所は今休憩中だから大丈夫だろ


「ではアマクニへの連絡は私が行います」


「おう。頼む」


 数分後、連絡を終えルシフェルが戻ってきた。


「よし。始めるか【迷宮支配・環境設定】」


 土地は平原だ。


 発動した瞬間洞窟が消え去り、壁により隠れていた二一階層にある様々な施設があらわになった。


「おぉ。随分と拓けたな」


「凄まじいですね。これは…空ですか?擬似的な外界を作り上げるとは」


「あ、確かにそうか」

 ダンジョン内に空って完全に空間に干渉してるよな。いやただの幻影、幻という可能性もある。


「アヴィリル様!」

 ミカエルが物凄い勢いで走ってきた。


「ご無事ですか!どこかお怪我などは⁈」


「無事だ無事。俺のボディを見てみろ。綺麗な球体だろう」


「はい。アヴィリル様のお身体は大変均等の取れた美しいもので御座います」


 光る水晶玉をよくもまぁそれだけ褒められるものだ。


「とりあえず落ち着け。洞窟じゃなくなったのは俺が変えたからだ」


「神の御業という事で御座いますか!」


「あ、いやちが—」


「なんと私は世界が生まれ変わる瞬間をこの目で見たということか!これはぜひ我等が聖典に加えなくては——」


 ミカエルの賛美は続いていく


 長い。

 もういい、無視しよう。聖典とか不穏な言葉が聞こえたが無視だ。


「ルシフェル。環境が変わった事で何か不都合なことが起きてないか調べてくれ」


「畏まりました」


 …ふぅ。なんだか疲れてきたな。

 流石に魔力を使いすぎたか。【環境設定】は結構魔力を使うからな。


 疲労の原因はそれだけそれだけではない様な気もするが。主に精神的に

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