表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
大迷宮の創造者  作者: POG
第2章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/34

悪魔

 久しぶりに侵入者が来たと思ったらすぐ出ていき、今度は大勢来た件。


 俺の感知はダンジョンの外も一応感知可能だ。

 周りを見てみたらとんでもない人だかりができて現在ピンチなんだが


「ん〜これは前に来た連中が報告してこうなったってことか?アイツら多分冒険者だよな」


 まさかいきなりこんなにくるとは思っていなかった。何とかダンジョン十階層までは完成させたけど。


「本当に人が多いなぁ。七階層で止まっているのは想定通りだけど」


 現在このダンジョンは全十階層になっている。七階層から十階層までが遺跡タイプになっていて遺跡には迷路だけでなく謎かけや仕掛けが満載だ。魔物もゴーレムやリビングアーマーなど風景に紛れるように配置してある。十階層のボスは俺が最初に作った星屑人形スターダストゴーレムに任せている。


 でも今のウチの戦力だとちょっと強い冒険者が来たら簡単に攻略されそうな予感。もう一体ぐらいミカエル並みに強いやつを召喚したいんだが、どうしよう。


 俺が唸っているとそこへ少し光沢のある男が入ってきた。


「旦那、武器の鍛造終わりましたぜ。何をそんなに悩んでるんですかい?」


「あぁアマクニか」


 アマクニ。俺が「鍛治仕事ができる魔物来い」と願いながら召喚し続けた結果、出てきた魔物だ。種族は鋼人。見た目は少し光沢があるが人間そのままで、召喚した時は驚いた。鋼人は高位の魔物で肌や骨、髪の毛に至るまで金属でできているそうだ。でも金属でできていると言っても肌や髪は柔らかいらしい。不思議だ。


「いや実はウチの戦力だとこの量の冒険者の相手は厳しいかなと思ってね。もう一体ぐらいは強いやつが欲しいと思って」


「まぁ確かにウチでまともに戦えるのはシュラにオボロ、ミカエルさんぐらいですからね」


「そうだな。一応ゴーレムや他の魔物もいるけど魔物は弱いのばっかだし、ゴーレムの方も最初に作った試作以外は大差なかったからな」


 不思議なことに最初に作った星屑人形スターダストゴーレムは高位並みの強さがあったがそれ以降は全て下級、良くて中位程度のゴーレムしか作れなかった。素材の違いだろうか。

 魔物も進化でもしてくれれば別だけどな


「…よし、召喚するか。幸い冒険者が沢山来てくれたおかげで魔力は大量にあるからな。これなら俺の全魔力使う必要もない。半分ぐらい使えばいけるだろ」


 とりあえず実験場に行こうか。


 実験場に着くとそこには金髪の少し豪華な祭服に身を包んだ高身の青年とシュラが訓練をしていた。

 ミカエルだ。最近、人化のスキルを覚えたらしい。人化したミカエルはイケメンだがどこか胡散臭い雰囲気がある。


「よお。訓練か?」


 実験場とはいっても名前だけで実際には何でもできる広場なのでミカエル達の訓練場も兼ねている。


「アヴィリル様その通りでございます。シュラの訓練をしておりました。してアヴィリル様はどのようなご用件でしょう?」


 俺が声をかけると訓練をやめ膝をついた。

 …そこまでしなくてもいいんだが。何とか治らないものだろうか


「いや俺は最近冒険者も多くなってきたしそろそろ戦力増強にお前並みの奴を召喚しようと思ってな」


「左様でございましたか。では私もお供いたします」


「訓練はいいのか?」


「はい訓練を始めたのはしばらく前ですので大丈夫でございます。それにアヴィリル様のご用が最優先事項ですから」


 軽く引くんだが…まぁいい


「お供といっても召喚するのはここでだけどな。…では、召喚発動」


 召喚を宣言すると目の前に召喚の魔法陣が現れ、ミカエルの時とは真逆の途轍もなく禍々しい光が放たれた。


 召喚陣から現れたのは、圧倒的なオーラを放ち、闇夜を思わせる長い黒髪、羊の角のような小さな巻き角、シンプルながらも豪華な服装に身を包んだ美女だった。


 美女は一度周りを見渡し、俺を見つめ


「お初にお目にかかります。わたくし、この度、召喚にあづかりました大悪魔アークデーモンに御座います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。主様」


 見事なカーテシーを披露した。


「おぉ、男ばかりのこのダンジョンに美人が」

 まさか大悪魔アークデーモンが出てくるとは…ミカエルと違って最初から人型だし。しかもこんな美人。


大悪魔アークデーモンですと?」

 俺と大悪魔アークデーモンの間に入り込み、何故かミカエルが突っかかってきた。


「貴様。先程、召喚されたと言ったな。創造ではなく」


 確かにミカエルは最初から創造されたと言っていたな。


「それは言葉の綾というものです。実際にはわたくしも貴方同様、主様の手により一から創造された大悪魔に御座います。それは貴方なら分かるのではないですか、大天使アークエンジェル殿?」


「そうなのか?」

 ミカエルはちゃんコイツが創造されたとわかっていたのか。


「はい。我々、創造されたもの達は主様との繋がりを感じ取ることが出来ます。完全に独立した存在や人格が薄い者ならば感じ取ることはできませんが、大天使アークエンジェルである貴方ならば分かるはずです。わたくしと主様との繋がりを」


「くっ」

 ミカエルが悔しそうに大悪魔アークデーモンを睨み、二人の間に見えない火花が散っていた。


 天使と悪魔に因縁でもあるのか?ここは久しぶりにあの方に登場願うか。

 演算機さ〜ん


『…』

 あ、すいません演算機さん説明をお願いします。


『…天使と悪魔は争う関係にあります。本能的に嫌悪感があるのかもしれません』


 なるほど。だが


 このままだとちょっとまずいかもな。コイツらの漏れ出した魔力で他の魔物が怯えてる。

 シュラは表情が読めないが、アマクニなんて顔が真っ青だ。


 俺が止めるしかないか。


「ミカエル、大悪魔アークデーモン


「「ハッ」」


 二人ともが息を合わせたかのように膝をつく。

 …本当は仲がいいんじゃ無いだろうな。


「ケンカをやめろ」


「大変申し訳ございません。アヴィリル様。私としたことが我を忘れてしまい」


わたくしも申し訳ありません。創造されたばかりでありながら主様の気分を害してしまうとは」


 二人が俺に向かい謝罪の言葉を送る。


「お前らは天使と悪魔という種族で、もしかしたら種族間での嫌悪が本能的にあるのかもしれないが、ここは俺のダンジョンだ。種族なんて関係ない。ここでは全員仲良く、だ。もちろん完全には無理かもしれないが、それでも不和は起こすな。以上だ」


「寛大なお言葉感謝致します」

「以後、この様なことがない様肝に銘じます」


「ふむ、よろしい」


 では早速大悪魔(アークデーモン)のステータス確認か…いや、その前に


大悪魔アークデーモンお前に名前をつけようと思う。お前の名前は…あー…ルシフェルだ」


「ありがとうございます。主様に頂いた名前、ルシフェルに恥じぬ働きを誓います」


 ミカエルと同じでだいぶストレートな名前だが、本人がいいというなら良しだ。


「ステータス」


 ——ステータス——

 名前:ルシフェル

 種族:大悪魔アークデーモン

 称号:なし

 メインクラス:賢者

 サブクラス:戦導者

 ユニークスキル

  ・魔力炉心

 スキル

  ・魔力制御 ・四元素魔法 ・暗黒魔法 ・指揮 ・統率 ・戦況解析 

 —————————


「クラスは賢者と戦導者か。確かに魔法系、指揮系のスキルがあるな。しかもユニークスキルを持ってるんだな。魔力炉心…何ができるんだ?」


 ミカエルですら持っていなかったユニークか。どんな性能か気になるな


「はい。私のユニークスキル:魔力炉心は魔力の常時回復、出力の強化、魔力の蓄積などが可能となっております」


「すげーな。さすがはユニークスキル。演算機といい勝負だな」


 ユニークスキルはやはり性能が高いな。演算機はサポート系、魔力炉心は強化系と言ったところか。


 ミカエルは前衛、ルシフェルは後衛とバランスがいいな。

 神官が前衛なのはどうかと思うが


「よし。ルシフェルにやってもらう仕事だが、お前には……メイドをしてもらう。メイドとして俺をサポートし戦導者として皆を指揮してくれ」


 決して美人に奉仕されたいとか侍らせたいという俺の願望ではない。あくまでサポートと指揮をする立場を考えた結果だ。決して願望ではない。決して


「かしこまりました」


 そう言うとルシフェルは自身を魔力で覆った。

 魔力が霧の様に霧散すると、そこには見事にメイド服を着こなすルシフェルが立っていた。


「では今後、私は主様のサポートとしてメイドの職に従事したいと思います」


「おぉ。やっぱ似合うな!」


『…』


 決して私情ではないのだよ。


 決して!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ