母は父を愛していたの・・・
2222年の未来ってどうなっているのだろう・・・
2222年のテクノロジーを2022年で使えたらどんな事が出来るだろ・・・
そんな未来を想像しながら ワクワクしながら読める小説です。
主人公は美しすぎるヒロインが2222年のテクノロジーを持って2022年にタイムリープし
日本から世界を変えて行く物語です
リアルにある世界の問題をヒロインどのように考え変えて行くのか?
圧倒的なリアル感をこの小説で体験してください。
第8話
一緒に、海底探索に行く・・・
絶対に私も行く・・・
おいおい
無理だって・・・絵里ちゃん
敬ちゃんも行くのよ
3人で行くの・・・
と言い出して きかない絵里座を
敬と一緒に何とか説得し帰路につく心花
絵里座さん かなりむくれていたはね・・・
今夜 夫婦喧嘩しなければいいけど・・・
と祈る
海底探索に必要な機材
海底情報等を敬からインストールしてもらったことで
心花はすぐにでも探索に行きたいと思っていたが
心花さん、ミカエルさんを見つける場合
8月25日 5年前に失踪した日に合わせて調査すると
可能性が高いと思いますよ・・・
5日後に探索日程をずらすのがベストです。
そう、アドレスをもらったので・・・
心花は捜索を5日間延長した。
(帰宅)
ただいま・・・
お母さん、体調はどう?
ゴホン・ゴホン・・・
大丈夫よ、心花
ゴホン・ゴホン・・・
現在、母、富美は94歳、肺気腫と心筋梗塞を患っていた
お母さん・・・
AIのバイタルチェックで心肺機能が低下してるって
もう・・・
ナノスーツで心臓と肺を新たに作ってよ・・・
そうすれば、直ぐ治るんだから・・・
このあたりの富裕層階級エリアには
病院無いんだからね・・・
みんな、ナノスーツで治療してるのよ・・・
私は・・・
みんなみたいに300歳まで生きたいなんて思ってないのよ・・・
お母さん・・・
そうは言っても94歳よ
若いじゃない
はい はい・・・そうね・・
そのうちね・・・
それよりも心花
生徒さんとの話し合いはどうだったの・・・?
行って良かったわよ
生徒の旦那さんから色々と情報をもらえたし
そう、良かったじゃない・・・
母もほっとした表情になる
ね・・・・
お母さん
ナノスーツでの治療の件
本気で考えて・・・
富美は少し困った顔をして答える
お母さん・・・心蔵や肺をナノスーツで作り変えるのは
気が引けてしまうのよ
その上、血液や血管迄もナノスーツで作るなんて・・・
私が私で無くなってしまいそうで・・・
機械悪シンドロームの富美は心花にそう答えた
ねえ、お母さん・・・
大昔の人間は80歳程度で寿命だったけど
今は90歳でもまだまだ若いと言われる時代よ
今は悪化した臓器を徐々にナノスーツに置き換え
300歳なで生きる時代よ。
街中見たって
見た目20代、ナノスーツを脱げば
脳以外はナノスーツって人沢山じるじゃない
お母さんだって 臓器をナノスーツで作り変えて
手足を強化すれば、エベレストで山登りを楽しんだりできるし
お友達の中には、200歳で再婚をして
新婚生活3回目最高!
なんて言っている人いたじゃない
お母さんも世界の遺跡巡りを
楽しみにしていたんだから
早く健康な体に戻して 世界一周旅行してきたら・・・・
でも・・・心花
旅行先で何かあったら・・・
大丈夫、何かあったら、私がナノスーツで飛んでゆくから
どこに母さんが居ても
宇宙空間を使えば 1~2期間で移動できるのよ・・・
連絡だって最近は 個人のナノスーツが
脳波の中継基地を兼ねているから 瞬時に繋がるでしょう
母さんが 遺跡巡り体験を私に共有してくれれば
私も世界遺産を巡ったリアル経験が出来るのよ
ちなみに、部屋で世界遺産のリアル体験が出来る
仮想空間プログラムもあるが
やはり実際に行って、触って、空気を感じてみたくなるのが
人間という生き物である。
ナノスーツが出来てからは
仮想世界を現実世界でも再現出来る様になり
あれだけ人気を得ていた仮想世界だが今や見向もきされていない。
お母さん ここからじゃない
寿命は約200年以上残っているのだから
早く決断して・・・
もう・・・
あんたこそ・・・
貝瀬に戻ったのだから
早く再婚相手を見つけなさいよ・・・
孫の顔が見たいのよ・・・
はあ・・・
今は母さんの話でしょう・・・・
この親子喧嘩は 何時も答えが出ないまま
話が終ってしまう・・・
あそうだ・・・
お母さん、私、5日後の8月25日にから
ちょっと出かけるね
2,3日 帰らないけど心配しないでね
どうぞ・・・
学校 クビになったのだから
ごゆるりと・・・
富美も棘のある物言いで
二人の会話はさらに険悪になる・・・・
ここで富美の夫を紹介しよう
富美の夫 啓吾は100歳を超えても
ナノスーツで臓器を作ろうとはしなかった
それは、啓吾や心花が信じる教えが
魂は輪廻転生し、現世に戻ってくると
いう仏教の教えを信じていたからだ
ナノスーツで体を変えるくらいなら
転生して、新しい体に生まれ変わりたい・・・
そう啓吾は願っていたので
ナノスーツで体を治療しないまま他界してしまった。
実際に脳を含む全ての臓器をナノスーツで作り
人として正常に機能させてみても
魂が無いナノスーツでは人間として機能しない
いくらナノスーツが優秀でも
意志や意識を持った生命を生み出すことは出来ないのだ。
その実験結果を知って 啓吾は魂の存在を確信し
臓器をナノスーツで作らず
101歳でこの世をさった。
富美は啓吾を愛していなかったと・・・口では言うが
啓吾の死後
寂しくて涙ぐむ母の姿を心花は何度も目撃している。
啓吾他界から3年経つが
今でもナノスーツに保存されている
啓吾の映像を再生し
そっちはどうだい・・・と
寂しげに語りかけている姿は
二人の愛の深さを物語っていた。
心花も母には長生きして欲しいと思う反面
父のところへ行くのも悪くないのでは・・・
と今では思い始めている
もし、自分の夫、ミカエルが死んでいたなら
きっと私も自ら命を絶ち
ミカエルに会いに行くはず・・・
そう、思うと
富美の体をナノスーツに変えて長生きさせるのが
本当に正しいか、心花の答えは、平行線のままだ。
日本が違う世界になった?・・・過去という名の もう一つの未来 season1をお読みいただき
誠にありがとうございます。
皆様に出来るだけワクワクして頂けるように書き進めてきたので
皆様の感想などをお寄せいただけましたら非常に光栄です
お手間だとは思いますが、皆様のご意見がやる気の源ですので
どんなコメントでも結構ですので、何卒宜しくお願い致します。
お読みいただき、面白かった場合は、高評価を頂けましたら幸いです。