凜ちゃん ごめんなさい
２２２２年の未来ってどうなっているのだろう・・・
２２２２年のテクノロジーを２０２２年で使えたらどんな事が出来るだろ・・・
そんな未来を想像しながら ワクワクしながら読める小説です。
主人公は美しすぎるヒロインが２２２２年のテクノロジーを持って２０２２年にタイムリープし
日本から世界を変えて行く物語です
リアルにある世界の問題をヒロインどのように考え変えて行くのか？
圧倒的なリアル感をこの小説で体験してください。
第５話
おはようございます 雪先生
すみません・・・雪先生
今日は生徒に無いものを創造する授業なのですが
いままで、どんな風に指導したか
コツを教えてください
えーとね・・・
心花先生、今日、何を作るか
課題は決まっているの？
はい、初日なので
新たな居住空間を作る
初歩の授業を行う予定です
そう、それなら
部屋の形・強度・状態・広さ・インテリア等をイメージさせて
情報を統合すると良いはよ
統合？
そう、一人のアイデアだけでなく
全員のアイデアが集まると
ＡＩが自動で平均的な居住区間の情報をプログラムするから
それを基準に生徒に共有すると
授業がスピーディーに進んで
良いものが出来上がるわ
さすが・・・雪先生
教師歴、５0年、ベテランを通り越し
仙人の域に達していますね・・・
あんたね・・・大先輩に向かって
仙人とはなによ・・・仙人とは・・・
すみません・・・
雪先生
ありがとうございました。
待って心花先生
授業をする前に注意して欲しい事があるの
今、水中生活プロジェクトの情報が多くなっているから
水中居住区を作るのをイメージさせないでね・・・
なんで ですか？
プログラムが完璧でないと
フロア全体に海水が出てきてしまい
違うクラスの迷惑かかるのよ
心花先生は そそっかしいから
気を付けてね
なるほど・・・わかりましたと
もう、心花先生は・・・
不安だわ・・・
また、なのか やらかさないといいけど・・・
ふう・・・
今までやった 心花の失敗を思い出し
雪先生はため息をつく。
あの子 ＩＱは高いのに、教えるとなると
なぜか やりすぎてしまうのよね・・・
やる気があるのはとっても良いのだけれど・・・
数分後・・・
クリエートルームで
空間を創作する授業が始まった
さあ、みんな 今日は初めて
無から有を想像する授業です
最初の創造授業という事で
作成する課題は・・・
マイルーム作成です
自分が快適に住める理想の空間を作ってみましょう。
ハーイ
ふう・・・
私、作れるかな？不安なの
聡明で大人びた雰囲気の生徒である凜が
容姿に見合わない不安を口に出した。
俺は自分の部屋はナノスーツで作っているけど
凜は作ってないの？
ジェイ・・・私は作ってない・・・
凜、まさか・・・
まだ親と一緒に寝ているとか？
凜はうつむき
だって、私まだ５歳だから・・・
え・・・５歳なの？
そう言うジェイは何歳なの？
お、お、お 俺は・・・
口ごもるジェイ
ＩＱクラスの アルアル である
凜はＩＱ７０から８０のクラスでも成績優秀な生徒
見た目は身長も高く
黒ずくめの服でかなり大人びているが
最年少の生徒である
凜の家はかなりの大富豪で
雪先生のご親戚
今年から年上に交じりＩＱ７０クラスで勉強している。
ＩＱの高さは遺伝するのね・・・
心花はそう思っていた。
さて、まずは空間の広さ・強度や材質等を決めてください
クラスのみんなは
直ぐに マイルームを作り出す
例外は絵里座である
えー・・・・
マイルームは恥ずかしいな・・・
ダーリンとの寝室は・・・
刺激が・・・
そうだ、いい事思いついた
今、話題の海中ルームを作ろう・・・
ダーリンが作っている水中別荘のプログラムを借りて
完璧な水中別荘を作れば・・・
皆、ビックリするはね・・・
もう、年上なのにね・・・・
なんて言わせない
すごい・・・
さすが・・・
素敵・・・絵里座さん
と、絶対に言わせてやるは・・・
と闘志を燃やしていた。
さあ、みんな、始めましょう
１５分程度で基礎を完成させてね
出来たら情報を
私に送って
私のＡＩで統合させたら
全員に基礎データーを共有するは
そこからオリジナルを作成しましょう
生徒は、各々のイメージを入力し始めた
・・・・１５分後
先生出来た・・・
私も出来た・・・
では、先生にデーターを送って
ＡＩで見本の基礎ルーム作成するから・・・
ちょっと、待って先生・・・
あれ、ジェイは まだなの？
す、す、すぐに送るから・・・
ジェイの情報が来たところで
心花のＡＩが基礎ルームを統合させると・・・
ボコボコボコ
えっ・・
物がゆがんで見える
なに？ おかしい・・
ボコボコボコ
空気が揺れながら浮上する音がした。
な、なにこれ・・・
心花が統合して作り出した、マイルームの中が水に覆われている
もちろん、生徒はナノスーツに守られているので
通常の空間と同じように呼吸もできるが
浮力で体の動きが定まらない
みんな 落ち着いて
ナノスーツに水中行動をインストールして
生徒はデーターを直ぐに入力
水中ウォーキングが可能になり
水族館の中で餌をあげる飼育員のように
水槽の中を動き回れるようになった
また、失敗した・・・
みんなごめん・・・
原因を調べるから
そのまま、ちょっと待ってて・・・
考え込む心花の脳波にエマージェンシーコールが入る
凜が・・・
凜が変だ
凜のナノスーツは小さい体型を隠し
１８歳に見えるように大きく加工されているので
消費電力が大きく水中で電力不足になってしまっていた
通常の空間では床に足を置けば
ナノスーツが自動的に充電してくれるので
蓄電モードを切ってきも
ナノスーツの行動に何も問題ないが
凜は蓄電モードをオフにしていたので水中で酸素が作れない。
凜・・・凜・・・今行く
凜にナノスーツから電力を分けるから
待ってろ・・・
ビビビビビ・・・
ふう・・・
動き出した・・・
凜の酸素不足は解消し命を取り留めた。
え、た、た、た、大変・・・・
ＡＩ解除・・・・
クリエイトルームを元に戻し
凜の駆け寄る
凜ちゃん 凜ちゃん・・・大丈夫？
息はしているが、意識がない
すぐに治療するね
治療の為、凜のナノスーツの一部を解くと
凜の小さな顔が表に現れた・・・・
凜ちゃん・・・ごめんなさい・・・
こんな小さない子だったのね・・・
どうしましょう・・・・
ほんと、どうしましょう・・・
ＡＩ、凜ちゃんのバイタルチェック
アンサー＝
バイタル異常無し
意識不明
良かった・・・
大丈夫よ 凜ちゃん・・・
心花先生・・・・
何をしたの・・・
あんたは・・・
雪先生、校長先生すみません・・・・
凜、凜、大丈夫か？
青ざめた顔の両親が凜を抱きかかえ
あんた、何をした・・・・
凜に何をした・・・
凜の脳波から出た危険シグナルに気付いた両親が
数分で駆け付けて来たのだ
その速さは さすがナノスーツ時代・・・
お前が・・・教師か？
鬼の様な恐ろしい顔で心花をにらみつけ
あなた・・・覚悟しなさい・・・
おい、兎に角、医師へ見せよう・・・・
すみません・・・
本当にすみません・・・・
あなた、覚えていなさい・・・
絶対に許さないわよ・・・
殺意がこもった母の言葉に
心花の心は自責の念と
後悔であふれかえっている
ＡＩ、今回の原因分析
アンサー＝
水中用ルームを絵里座作成
プログラムは完璧
ジェイも水中ルーム作成
プログラムと融合の結果 水槽に変化
俺が悪いんだ・・・・
凜にいいとこ見せようと俺が・・・
ジェイ、私が急がせたせいで、ごめんなさい
原因はジェイと絵里座にある事が判明したが・・・
心花の確認ミスが責任だ
凜、ごめん・・・ごめん・・・
ジェイは心底 凜に謝っていた
凜の両親も凜を助けた
ジェイにはあまり怒れない・・・
となると・・・
怒りの矛先は心花に向けられる・・・
心花先生、授業前に水中ルームを作らないように
気を付けてと念を押したわよね・・・・
また、あなたは・・・どうして・・・
すみません・・・・
やってしまった
なんでこんなに ドジなのわたし・・・
ナノスーツに隠れる 心花の顔は
謝罪と自分への嫌悪感で目が潤み
心臓は胸が張り裂けそうだった。
凜ちゃん ごめん・・・
ごめん・・・ごめん・・・
生徒を返したあと
一人に成った部屋には心花の涙が溢れ、
心花の心は水槽の様に涙であふれていた。
日本が違う世界になった？・・・過去という名の もう一つの未来 season１をお読みいただき
誠にありがとうございます。
皆様に出来るだけワクワクして頂けるように書き進めてきたので
皆様の感想などをお寄せいただけましたら非常に光栄です
お手間だとは思いますが、皆様のご意見がやる気の源ですので
どんなコメントでも結構ですので、何卒宜しくお願い致します。
お読みいただき、面白かった場合は、高評価を頂けましたら幸いです。
