ミカエル もう1ち度 会いたかったのに・・・
2222年の未来ってどうなっているのだろう・・・
2222年のテクノロジーを2022年で使えたらどんな事が出来るだろ・・・
そんな未来を想像しながら ワクワクしながら読める小説です。
主人公は美しすぎるヒロインが2222年のテクノロジーを持って2022年にタイムリープし
日本から世界を変えて行く物語です
リアルにある世界の問題をヒロインどのように考え変えて行くのか?
圧倒的なリアル感をこの小説で体験してください。
バタン・・・
床に木の葉が舞うように
倒れこんだ心花はナノスーツを触り
最後の感謝をナノスーツにする為に
液体化したナノスーツに体をうずめて行く
液体ナノスーツから伝わる冷たい感覚
体温がさらに奪われ
雪山で遭難した時
眠くなるのは、こんな感覚なのね・・と思いながら
死へのカウントダウンが残りわずかである事を悟る・・・
体から何かが抜き取られ、魂が離れて行く感覚が襲ってきた
後悔はしたくない・・・
よくやった・・・かな?
ナノスーツに最後の感謝を伝えると
意識が遠く
何かが遠く離れてゆくのを感じる
体が完全に動かくくなり
体は冷たく、青ざめて 髪は凍りつき
全ての感覚が消えた・・・
ミカエル 会いたい・・・
心花最後の願いだが
ナノスーツは動かない
絶望が訪れる
心臓の鼓動が
トク、トク・・・・・トク・・・・トク・・・・・
脈が遅くなる
トク・・・・・・・・・・・・・・・・
ト・・・・ク・・・・・・・・・・・・・・・・・
完全に心臓が停止した
肺は力を失い 心花の呼吸が止まり
血液がさらに凍り付きそうに冷えて
心花の命はつきた・・・
燃え尽きてしまった・・・
真っ白く、まるで、氷で作った人形のように
美しいまま心花の遺体は完全に動きを止める
数千年後、誰かに発見されるまで
心花の美しさは保たれるのであろう。
さようなら心花
誰かに見つけてもらえるまで・・・・安らかに・・・
ユラ・・・
ユラ ユラ・・・
ほんのわずか
液体金属の表面が動いた
手の平に乗る程度の水銀状のナノスーツだけだが
心花から生体電流をもらい体にゆっくりと戻ってくる
少ないながら
けなげに心花の体に纏うように薄く伸びるが
さすがに量が少ない
多くのナノスーツは液状のまま動かない
水銀状のままだが
一握りのナノスーツは
心花の口から体内に入り込み
血管を通して
直接 心臓マサージを始めた
数秒後、心臓は強制的の動きだし
血液が体を駆け巡る・・・
ナノスーツの作った酸素が
脳に優先的に送られ
脳の生命維持が覚醒
肺が動きだす
体温を確保するため
ナノスーツの一部が心花の体内で
熱を発して体温が上昇
最初に呼吸が戻る
ゲホゲホ・・・
奇跡が起こった
心花は死から生還した・・・
意識と体の血流が正常に戻るまで
ナノスーツは体内にとどまり
生体電流と引き換えに熱を作り
心花の体内に提供
体温はまだ低いか正常範囲に戻ったところで
ナノスーツはアドレナリンを生成し
心花を一気に覚醒させる。
心花は意識を取り戻すと
ナノスーツがドロッとした水銀状のまま口から
出て、すぐに心花の頭部を包みこむ
バイタルをチェック
アドレナリンで興奮気味で血圧は高く
体温は低いが
脳に損傷無し臓器異常なし
とナノスーツによって伝てられる
死んだと思った・・・
というより死んでいたわね・・・私。
生体電流から電気回収プログラムをインストールしていたおかげで
間一髪、心花は命を吹きかえした
ナノスーツが動き出した事により
心花に希望を与え、戻った思考力が
状況を判断し冷静な感情を取り戻す
心臓が停止した時間はほんの数分秒ではあったが
心花は長い夢を見ていた
優しい父が諦めるなと叫ぶ夢だ
これも夢?
確認の為 腕をつまみ、痛覚がある事を確認
現実に生きている事を確信する
そして、ナノスーツに大きな異変が起きたことを理解する
この異変は・・・
もしかしてタイムリープしたの?
すぐに、ナノスーツに解析命令
少量のナノスーツは心花の頭部だけを覆ってはいたが
解析結果を脳波に送れるほどの電力が残っていない
脳波での通信できない。
ナノスーツはすぐにスマートグラスのように変形し
薄いオレンジ色の透明なサングラスのレンズに
今の情報を映し出した。
嘘・・・っ
信じられない表示に
心花は目を見開き
頭の中を整理する
スマートグラスが表示したのは
2022年 8月27日土曜日 9時19分
現在地 駿河湾海底 深海1200メートル
日本国の経済水域の大陸棚の海底施設内
地表の天候 快晴 微風 現在の気温23度
心花の予想が、現実味を帯びてくる
200年前に本当に来ちゃったの?
ふう・・・
ため息がこぼれるが
まだ確信が持てない
心花がいた2222年からちょうど200年前に
タイムリープしているとナノスーツは表示しているが
実際に動くナノスーツは極一部で
何らかの原因で計算ミスしている可能性も否めない
多くのナノスーツは実際に動かない状況なので
施設の外に出て
この目で確認するまでは信じられない
では・・・どうやって 外に出るか考えないと?
ナノスーツで海底施設の電力を調査?
えっ・・・
かなり少ない
しかし、小さな心花のナノスーツを3日間程度
動かすには十分な電力はある
今後、床に水銀状に残っているナノスーツを正常に再起動させるには
相当な電力がいる優先順位は動く分のナノスーツに充電する事
今動いている分だけね・・・
海底施設からナノスーツが電気を即座に受け取ると
ナノスーツは少しだけ大きくなって
3日間程度は充電なしで稼働可能と表示が出る。
ここから出よう・・・
脱出方法をAIがはじき出すと
アンサー
ナノスーツは直ぐに動き始めた
まずは、動かないナノスーツを
動くナノスーツが覆い髪の毛に変形させる
動くナノスーツは心花の口からゆっくり肺に入って行く。
う・・・
吐き気に似た感覚と
肺に異物が入り込んで
せき込みたくなる感覚が心花を襲う
ううううう・・・
心花はすぐに、ナノスーツで肺の感覚を遮断したが
経験のない違和感に必死で耐るしかなかった。
数分後
体の力を抜きながら、肺が酸素を吸収している感覚を体に覚えさせると
全く呼吸をしていない状態でも苦しくない事に気づき
不思議な感覚を体験する。
お母さんも
心肺をナノスーツに変えるとこんな感じかな?
と母を思い出しながら
深海にでる方法を整理する
人間が深海に裸で出た場合
体がつぶれる前に肺が潰れ死に至る
しかし、肺の中をナノスーツで満たし
酸素だけ供給してもらえば
水圧でつぶれず駿河湾の海面にでられるはず。
AI解析結果
出来るだけ酸素消費を抑え
肺内の空気を無くし
再度仮死状態になれば
深海から浮上できる可能性は90%
AIが高確率で生存可能を判断したことで決断する。
心花は室内に海水を少しずつ入れ
水圧を徐々に上げながら
氷のような海水に身をさらして
再度仮死状態に近づけてゆく
ナノスーツに海面まで酸素供給してもらいながら
海流にのりゆっくり減圧し浮上をする様
にプログラムを設定する
心花は水温 ―1℃から
-2℃の海水に体温を奪われながら
また、死ぬの・・・
また頼むわよ、ナノスーツ
また蘇生できるか
不安が頭をよぎるが・・・
脱出するにはこれしかないと
薄れて行く意識の中
懸命に考えながらナノスーツに命令を下す。
壁に穴をあけて脱出を・・・
心花の纏っているナノスーツは
カウンターハッキングプログラムで
海底施設の壁に穴を開け
心花が通れる大きさに広げると
心花の体を海中へ移し
頭、から肺のまでの部分をかばいながら
海底1200メールから
ゆっくり、ゆっくり
光が届く海面に浮上を始めてゆく。
※2222年のタイムマシンは莫大な電力を消費しながら
心花を200年後の世界にタイムリープさせた。
タイムリープは海底に設置されは巨大な蓄電施設の電力をほとんど使い切りってしまい、海底の魚類から電力を搾取し、再度、起動するには数年から数十年の期間が必要となる。
日本が違う世界になった?・・・過去という名の もう一つの未来 season1をお読みいただき
誠にありがとうございます。
皆様に出来るだけワクワクして頂けるように書き進めてきたので
皆様の感想などをお寄せいただけましたら非常に光栄です
お手間だとは思いますが、皆様のご意見がやる気の源ですので
どんなコメントでも結構ですので、何卒宜しくお願い致します。
お読みいただき、面白かった場合は、高評価を頂けましたら幸いです。




