今まで 本当にありがとう・・・
2222年の未来ってどうなっているのだろう・・・
2222年のテクノロジーを2022年で使えたらどんな事が出来るだろ・・・
そんな未来を想像しながら ワクワクしながら読める小説です。
主人公は美しすぎるヒロインが2222年のテクノロジーを持って2022年にタイムリープし
日本から世界を変えて行く物語です
リアルにある世界の問題をヒロインどのように考え変えて行くのか?
圧倒的なリアル感をこの小説で体験してください。
ズドーン・ぎゅぎゅひゅぎぃぎぃ・・・
機械のけたたましい音で
頭痛と共に心花の意識が覚醒した
いたた・・・
こめかみに親指をあて
クリグリとまわしながら周りを見渡すが
先程の部屋の状況と全く変わっていない
心花は意識が薄れする前に
誰か私を抱きかかえたような・・・?
呼びかけられたような?
記憶はあるが・・・
周りを見ても
水銀のように液体状に変化しているナノスーツが
心花の座る足元で動きを止めている
はっと気が付く
心花の なめらかで美しい体を
ナノスーツが覆っていない
円筒状の機械の中には誰もいないのに
なぜか恥ずかしい
誰かに見られているような不思議な感覚を感じていた。
心花はすぐにナノスーツと脳波でコンタクト
え・・・
ナノスーツが動かない
今まで経験した事のない
いいやな汗が吹きでる
ナノスーツに頼って生活している心花にとっては
ナノスーツが動かないのは死活問題となる
お願い、動いて・・・
再度、コンタクトを試すが
動かない・・・
ナノスーツは液体金属に成り動きを止めている
まさか・・
もしかしたら・・・
心花は水銀状のナノスーツを手で集め
円筒状の機械に触れさせる
祈りを伴った気持ちで声に出し
お願い、動いて・・・
動いて・・・動いて・・・
何度も声と脳波を送る
何度も何度も・・・
動かない、ナノスーツの液体は何も変化しない
いつもなら
すぐに体に纏わりつき
心花の希望する洋服などに変化する
しかし・・・・
生まれた時から一緒にいる相棒がピクリとも動かない
絶対的な絶望感
胃がキリキリして
胃液が口から出そうなる
死を覚悟せざる負えない状況に
恐怖が背中から頭を突き抜け
なんとも言えない
苦い感覚が
心花の思考を鈍らせ
足の感覚を奪い
立っていられなくなる
心花はしゃがみ込み
円筒状の機械にもたれ考える
水なしで何日生きられる?
その前に酸素は?
死ぬまで時間を計算し
何ができるか必死に思考した
だが、部屋の中には何もなく
ナノスーツも動かない
深海にある施設は、―2℃
裸のままの心花にとって初めて体験する
凍てつく 寒さだ
体を温める為に、腕・足をさすり
体温を確保しようとしたが
体は徐々に白く変化し
血の気が引いてゆく
もう、皮膚の冷たいという感覚さえ失われてきた・・・
心花の体力は約2時間で限界を迎えた。
体温は削られ
水分が取れない地獄の中では
2時間意識を保っていることすら困難であった。
父が言っていた輪廻転生
母よりも早く
父に会いに行くなんて・・・・
涙が溢れ出て
約50年の人生で優しかった・父・母・ミカエル
を思いだし、ありがとうと感謝を伝え
迷惑をかけた事を謝罪したい・・・
凜ちゃん・・・
生徒のみんなもごめん・・・
氷の様に体温が下がり
美しい体は真っ白になると
意識が遠のいてゆく・・・
心花は静かに・・・
ゆっくりと目を閉じると
体に力が入らず、徐々に感覚が消えて行く・・・
だれも助けてくれなかった・・・
父と母の顔が浮かび
今までの生きざまが走馬灯のように頭の中に
映し出される。
薄れゆく感覚の中で、父は言っていた言葉を思い出す。
神は自分自身の中にいて
奇跡は最後まであきらめず
あがき、もがき続け
祈らなくては起こらない
内なる力を信じ抜く・・・それしかない
心花は優しかった父が
側にいるような温かさを感じていたが
もう死が近づいていると自覚している
床に倒れこみ
最後に内なる自分の力を信じ
奇跡が起こる事を祈る
生まれ変わってもミカエルと会えますようにと・・・
日本が違う世界になった?・・・過去という名の もう一つの未来 season1をお読みいただき
誠にありがとうございます。
皆様に出来るだけワクワクして頂けるように書き進めてきたので
皆様の感想などをお寄せいただけましたら非常に光栄です
お手間だとは思いますが、皆様のご意見がやる気の源ですので
どんなコメントでも結構ですので、何卒宜しくお願い致します。
お読みいただき、面白かった場合は、高評価を頂けましたら幸いです。




