あとがき
さて、これまでに書いたのがこの程度なのだと思うと、少し残念に思います。けれど、仕事をしながらだとこんなものでしょうか?
各話書かれた時期がそれぞれですので、文体がそれぞれてんでバラバラなのはご愛嬌ということでお願いしたく。常緑は長編を目指していて書いていたので、この中でも文体が特殊かと思われます。
常緑は、私が大学院時代の話をちょっと恋物語にして書いてみた短編です。これは文学ゼミでにいたときにプロローグのみ書いて、それ以降就職活動で文章を一切書かなくなり、放置していたものに、いつしかストーリーを吹き込んでみたものです。私が大学院のときに得た知識である程度の創作を交えて文芸誌を作る内容になっています。それにしても実りのない恋愛の話ですが、こういったものよりもっと官能的で情緒的で泣けるようなもののほうが最近皆さんは好きなのでは? と思います。
学生日記に関しては、私が大学生のときに途中まで書いて評判が悪かったので途中まで放っておいたものを就職前に最終章だけ書いて完成させてあります。これもかなり独特の文体です。
無人の一言はちゃんとした取材の上で書き上げた簡単な短編です。一時期神待ちが話題になった時期があり、実状を調べようとしていたのですが、裏社会のことはなかなか表に出てこないものですね。暗にこれも大変怖い取材体験をしたようにも思います。
夜の花は散文に掲載し、完成度が良かったので短いですが載せました。これは安岡章太郎の月は東にを再読し、私の職場関係などの妄想から描かれた文章とでも言っおけばいいでしょうか?
表題のけむりの家ですが、コレこそ書き換えて長編にすべきと先生に言われたものです。けれどもここの人たちにはあまり受けが良くないようです。書き直して推敲し、長編へ持っていくまでにどれくらいかかるでしょうか? 延々いつまでもできなそうな気もします。
そして鳥の囀りは、けむりの家の延長ですね。こう並べると全体が一つの物語足して構成できるような気もします。一つそのように考えてこれらを読んでもらえると嬉しかったりそうでなかったり。
ではまたの機会によろしくお願いします。