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勇者ルー・ウェインて言ったら、国中の女の子が惚れているもの、私なんてどうせ無理。
そういう自信があるから、勇者にも大胆に返答できるの。
まあ、ともかく、こんな状況受け入れられない。
危険な戦場で勇者と共に戦う仲間・・・でもない巾着だなんて。
「くくく、お前たち、追い詰められたな」
その時、魔獣の顔をした全身黒い男が、高い崖の上に現れた。
瞬時に、無数の魔王の手下が私たちを取り囲んだ。
荒涼地帯に追いやられて、敵の潜伏に遭ったのだ。
げ。
圧倒的多数の魔物や怪物がわらわらと出てきて、狂暴な口を開けて、牙と爪を立てようと飛びついてきた。
多勢に無勢。勇者一行ももう残り少ない。
わあ、こんなの、勝てっこない。
そう思ったときだ。
「お前たち、どいていなさい」
黒いマントを着た美青年の男が杖を片手に私たちの前に出て、杖を敵に向けた。
その杖から大きな火が出て、周りの魔物を一瞬で炎を使って焼き尽くした。
うっわ。