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私のはなし

明るく振る舞っている、自分が一番好きだ。

そうしている限り、人は私の周りにいてくれる。


心の波が人より穏やか。

そう言えば確かに聞こえはいいけれど、そうではないのだと知っている。温度がない、と言ったほうが正しいのかもしれない。


けれども、自分を客観視できることは生きていく上で役に立ってきているのは事実だ。現に自分の立ち振る舞いを失敗したことはない。上手く生きてきた、つもりだ。


だから、目の前の彼が私に話があると言ったとき、最初に思ったのは私の浅はかな取り繕いがこの人にはバレていたのだろうか、ということ。そして、私はどこでヘマをしたのだろうかということだった。


結果的に言えば、私のこの数秒間あれこれと巡らせた考えは全くの杞憂だった。


「復讐?」


思わず吹き出しそうになった。

それを聞くならもっと早くに聞いておくべきことだろうに。


そんな大義名分があれば、よかったのかもしれないけどね、なんて言葉は飲み込む。



少し不思議そうな顔を作りながら、首をかしげる。



「なんのこと?」



彼はきっと勘違いしているのだ。私という人間の全てを。



私には『話すべきこと』なんて何もない。むしろ『話さないほうがいいこと』の方がたくさん持っている。



でも、今日が最後だというのなら。

少しくらいは、なんて思ってしまうのはただの馴れ合いだろうか。



私はただ、彼のことをー。

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