第5話-日常の変化のお知らせ
「お、お前、いつから彼女いたんだよ...」
俺はかなり混乱していた。
「入学してすぐだけど。言ってなかったっけ?」
「聞いてねえよ。お前も腐れ一般人に成り下がったんだな...」
これは、嫉妬じゃない。軽蔑だ。
「まあ、成り下がったというか、成り上がったんだよ。藍微も少しは大人になれ」
こいつは何を言っている。
「彼女が出来ることが大人になるって事なら、俺は大人にならなくてもいいよ」
「そっか。お前、女嫌いだったな。悪かったよ」
違う。そこに怒ってるんじゃない。友達なら教えてくれても良いじゃないか。
「そう言う事を言ってるんじゃなくてさ...」
「アイビくん、おはよ!」
俺と古枝の会話は、横から入ってきた女子の声で途絶えた。
菖蒲だ。
「お前なぁ...話しかけんなって言っただろ」
俺は不機嫌そうに答えた。
なんで女は単純な約束も守れないんだ。
「そんな事より、朝一人で何してたの?」
やはり朝、散歩をしていた人は菖蒲だった。そりゃそうだ。ここの地域周辺で、こいつぐらい可愛い奴なんていない。仕方ない。しらを切ろう。
「朝?なんの事だ?」
「え、あ、人違いだったみたい。さっき、ポチの散歩してたら、アイビくんに似てる人がいたから、もしかしたらって思ったけど。ごめんね」
嘘をつく事に対して罪悪感はあったが、仕方のない事と割り切った。菖蒲すまない。
「ま、どうでもいいよ。早く席につけ。朝学活始まるぞ。古枝も」
「はーい」
「ほいほい」
おい。古枝。ほいほいってなんだ。ふざけてんのか。彼女いる事を秘密にしてた事、忘れたわけじゃねえよな。てめぇ、次、親友の俺に隠し事したらまじ許さねぇからな。今回だけは許すけど...
心の中で古枝に説教をした。