エピソード3
二人は部活の休憩時間や、
昼休みもいつも一緒にいる。
そんな二人を見て周りはあの正反対の
二人がなんで仲が良いのか分からなかった。
深雪もその一人だった。
正直不因気的にも樹はライオン直人は兎。
部員たちが二人を例える時によく使う言葉だ。
樹は先輩に対しても敬意を表すこともなく、
上から目線で、威圧的
おまけにうるさい。
逆に直人は先輩にも敬意を示したり
素直に先輩のアドバイスも聞く。
そこにいるだけで癒される。
そんな火と油の二人。
そんな中部活が終わった夜7時過ぎ校門に向かう深雪。
校門の前に本を読んでいる直人の姿があった。
「長谷川君」と声を掛けると振り向く直人「お疲れ様です。」と返すと
彼女も「お疲れ‼今日も練習きつかったでしょう」と言うと
彼は「はいきつかったです。」「明日また筋肉痛になります。」と返すと
彼女は「そのうち慣れるよ」と笑顔で返した。
長谷川直人は外見が可愛いため女子マネジャーから人気があった。
他には誰とでも打ち溶ける性格で彼女とも仲が良かった。
二人で話ながら歩いてるとちょうど別れ道になっていた。
「柚本さん帰りどちらの方向でかえりますか?」と直人が聞くと
「私左だけど」と答えると直人は「僕もこっちなんで一緒に帰りませんか?」
と言うと
彼女は「いいよ!」と答えると
彼は「はいじゃこっちで」というと
彼女は「うん」と返した。
二人で歩いてると深雪が一言直人に言う。
「前々から思ってたけど長谷川君っていつも本読んでいるね」と言うと
直人は「はい本好きなんで」と答えると
「なんて題名の本なの?」と尋ねると
「シニアの世界へようこそ」と言う題名の本です。」
と答えると
彼女は「どんな物語か全く想像出来ない話だね」と答えた。
「シニアってことは年寄り?」と首を傾げた。
「そうですよね。最初にこの題名を見せると首を傾げる人が多いです」と苦笑い。
「けどそこが良いんです。」「題名をみて話が想像できるよりも出来ないほうが良い。」
と答えると
「そっか」と返した彼女。
「けどこれ未完なんです。」と彼が答えると
彼女は目を丸くして「未完?」と言うと
「はいラストが描かれてないんです」と言うと
「どうしてその未完の本が売られているの?」と言うと
彼は「これ買ったんじゃなくて図書館に置いてあったんです。」と答えると
彼女は「学校の?」と言うと
彼は「いえ学校じゃありません別の図書館です。」と言った。
「僕休みの日によく行くところがあって」と言う彼
彼は自分が生まれた日に出来た、自然公園の奥にある図書館によく言っている。
そこにその本が置いてあったみたいだ。
でもその本は不思議な本で普通の本なら作者の名前が
書いてあるのだがその本には作者が書いてない。
彼は実際ラストを知りたく、
本に書いてある出版会社に問い合わせをしたみたいだが
出版会社に勤めてる人でさえ知らなかった。
けどその時は気づかなかった。それが未来からのSOSだったと言うこと
をそれはまた今後描れることになる。