過去編・第一章、第三話 †最強のミルル†
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たまには真面目に
【しっとりくる話、謎のオーラ付き】
どうぞ、お楽しみくださいませ。
2/13日 本文修正しました
さて、と。現在の我の状況確認をしよう
「ミルルよ、我の枕の配達ご苦労であった」
「う、うん。当然のことしたまでよ……。」
なぜかミルル真っ青だ、少しプルプルしているような、なぜだ?
「いったいどうしたのだ?ミルルよ、そんなに顔を真っ青にして?」
「いや、うん。なんでもないから気にしないで……。」
ふむ、訳のわからんやつだ。
「してミルルよ、我のところになんのように来たのだ。枕だけなら帰ってよいぞ?
」
じっさいもう枕は届け終わった訳だし
「いや若。そんなわけないですよ……というか私のことどう思ってます今。」
「枕配達係だが?」
「ひでぇ!?」
「冗談だ。」
もちろんそんなことのために我が城の帳簿係を動かすとは思っていない。
「冗談でもブラックジョークすぎやしませんか……?陛下に頼まれて若の護衛と金銭管理を任されたのですよ……。」
う……金か、ミルルとその話は嫌だな。
あの件はバレているはずはない……
さっさと追い返してしまおう。
「護衛?我には必要などないが……しかもミルルは魔法が我が部隊トップだが近接戦闘はからっきしのはず。」
「ええ、確かに私は近接はダメですが!そのぶん、全ての魔術が人並み以上に使えます!それに治癒系統の魔術と風系統の魔術は城での部隊ナンバーワン!!。し・か・も!私は魔力も他人の10倍!!どうですお得でしょう?」
「いや魔術は魔導書使えば我がナンバーワンだし魔力も我の1000分の1ではないか。」
こう言えばさしものミルルでも諦めるにちがいない。
「それは若が以上なんです!!じゃあ金銭管理、若できますか?そうですねぇ。一つ話をしましょう。」
「なんの話だ?」
「……いったい誰ですかねぇ、城の財政を圧迫するほどお金を使っているのは?」
「!?」
まさか……まさかバレているのか!?
「我は……知らぬぞ。」
「おや、おやおやおや〜〜?おかしいですねぇ?私が管理しているお城の金の流れをみるにおかしいんですよぉ?25年前から辺りでしたっけねぇ〜〜……小さく、小さ〜〜く少しずつ少しずつ、それはもう素人が見ただけでは理解できないくらいに、私の仕事領域【私の仕事のことですよ】の裏を走るネズミがいるんですよぉ……そこには城の中の誰も使えないはずの魔力反応があり、しかも部屋の外の壁、断崖絶壁の地上10メートルも離れた壁から謎の反応が合ったんですよ……まぁそこで若と決めつけるのは私のプライドが許しませんからね、調べましたよ若の部屋から行動まで、一つ一つ丁寧にね……クッフッフ……若も男の子ですねぇ……奴隷店の子達をほぼすべて買ったとか……?いけませねぇ……。」
「……………」
み、ミルルから……謎のオーラが見える。
これは……完璧にバレている。
「そ、それには理由があってだ」
「お……そう言うってことは認めるんですね……?ニッヒッヒッヒッ。」
「あ、ああ!認める!!認めるから真相を言わしてくれ!!」
バレているなら真相をいわなくてはならない。
「ええ……良いですよ?歳をとったおじさんおばさんから、私よりさらに小さな小さな可愛い〜〜女の子、男の子を買った理由……を。楽しみですねぇ。予想が外れてなければ良いですね……ひひ」
よ、よし。言うぞ、我はちゃんとしっかり言うぞ!!
「前からあそこの奴隷商に頼んでいたのだ!!父上の国から、もしくは他の国から流れてきた不憫な理由により奴隷落ちしてしまった者がいたら、我が買うからキープしておいてくれ、と!!奴隷商の厳選は我なりに厳しくした!しっかり飯を与え、奴隷の者が売れたら金を奴隷にも渡し、教育もまともにとアフターケアしているやつをな!!ちゃんと買ったあと奴隷は各々の場所に解放したし金も余分に与えた!!!!」
そうだ!以前我は城を外出したときに見たのだ!貧民街から泣きながら売られているところを!外から連れてきたから高く買ってくれ!と言うものたちの売られていく種族のものたちを!!
「だから、だから我は助けるために」
「城の金を使った……と?」
「…………」
「まぁ……やったことは正しいですけどねぇ……おかげさまで城は苦労しましたよ?城の金を盗んだ犯人探しに結局、見つからずに赤字になった分と……どれだけの人がどれだけの時間を割いたか、若に理解できますか?」
「すまぬ……誠にすまぬ……」
まさかこんなところで……あのときのことがこんな風に繋がるとは、我は・・・・責任をとらねばなるまい。ただ助けたことに後悔はない。
「我は……我は城に戻り今回のことをちち」
「ま、私の予測が正しくてよかったですよ。下手に嘘つかれたら、陛下に正直に言うところでした。」
「それは……どう言うことなのだ?」
「鈍いですねぇ……だから伴侶ができないんですよ若。」
「グッ……」
「私がその事実を揉み消しておきました、赤字もしっかり黒字に修正しましたしね。若ができるだけ安く買ってくれたお陰です。」
「そう………なのか?我が言うのもなんだが良いのか?」
「多分陛下には筒抜けでバレてますけど……まぁ善行だから許したんでしょうね。大変だったんですよぉ?昨日元奴隷たちが城に来て『あのときのお礼がしたいのです!!会わしてください!って』」
「そうなのか!?」
あの者達が、城に来ていたのか!?
「そうですよ、良かったですね。」
「良かった……ちゃんと暮らしていけていたのだな……!良かった……!!」
「ええ、まぁ……そんな訳ですよ」
「ああ……ちなみに聞いてよいか?」
「はい?」
「この話とミルルがついてくる……なんの脈絡があるのだ?」
「さぁ?┐('〜`)┌」
「…………」
「良かったですね〜若の善意がよい方向にいって、さ。拠点となる場所を目指しましょ〜エイエイオ〜〜」
「ミルル……」
「はい?」
「き〜〜さ〜〜ま〜〜」
許さぬ……元は我の失態とは言え……!!
「おっと……これはからかいすぎましたかね?」
「よくも!よくも!!」
「ヤバイですねぇ、若からヤバいオーラが見えますねぇ……死んだかも。ミルルのお父様お母様……早すぎる死をお許しください」
「殺しはせん!殺しはせんが言いたいことが」
誰か、誰か助けて――――!!!!
「ム……?」
「おっと、ナイスタイミング。助けてって聞こえましたね。さぁ行きましょうすぐ行きましょう。」
「そうだな、この件は別にあとでするとして今は声の方が重要だな、行くとしよう」
……まぁ、正直に言えばもうどうでもよいことだが、罪は忘れぬようにしよう。
レイとミルルは声のした方に向かって進んだ!!
「ミルル、後で覚えておけよ」
「忘れました」
「貴様〜〜!!」
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