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時間経過。一通り公園の中にある遊具をスケッチした後、なんとなくリコちゃんの方を見た。

「あれ?」私は驚いた。

「ナニ?」

「いや、だって私が来てからリコちゃんが来るまで少なくとも30分の差があったと思うんだけど。」

「あぁ、そういうコトか。」

彼女のスケッチブックには私と同じように公園の遊具が描かれていた。描いた遊具は「滑り台」「ブランコ」「ジャングルジム」スケッチのためか多少絵は乱雑ではあるけど、それを差し引いても素晴らしい出来だった。私のなんかよりずっと。

「別に気にするコト無いよ。」と彼女は言った。自分の絵に劣る者を慰める言葉を。慰めるニュアンスを一切入れずに。うんざりした風に。

「絵は色が付いて完成すると私は思う。その前がどんなに良かろうと、色で失敗をしたら、それは結局駄作でしかないからね。」これではどっちが先輩かわからない。まったく...

「優秀な後輩を持つと苦労するよ。」そう言って私は彼女の髪をなでた。

「うるさい。」彼女は目を反らして頬を赤くして照れている。かわいい。

「ねぇ、マサちゃん。」彼女は言った。目をスケッチブックに落として。

「白黒の風景画のスケッチの課題をしている時にする話でもないんどけどさ...」

「うん?」彼女の目を見て、私は彼女が話そうとしていることを待っていた。

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