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五月上旬。私はお気に入りの公園のお気に入りの赤いベンチに1人で座って課題である風景画のスケッチをしていた。とりあえず公園にあって然るべき遊具である「ブランコ」や「滑り台」を描いていった。しかしまぁ、スケッチをするという課題なので仕方ないとは思うのだが、色の無い白黒の「ブランコ」や「滑り台」をただひたすら描き続けるのはかなりの集中力が必要である。結果、かなり疲れる。
「おや?おやおやおや?これはこれはマサちゃんじゃないかぁ~」
「あぁ、こんにちはリコちゃん」私は微笑って、彼女を見て言った。