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やり直しはご容赦ください

人生の問題ごとは、容赦なく訪れる。

失敗を繰り返すたび『やり直したい』なんて考えるのだろう。

だが、人間には『やり直し』機能はない。

失敗したポイントに戻って人生を組み立て直す、なんてことはできないし、取り戻すことだってできはしない。

そんな人間の営みをずっと見てきた。

容赦のない人生に翻弄される人間を、覗き見てきた。

「はい。では、初心者研修の再履修を始めます」

研修担当のマミヤが、パン、と手を叩く音で思考は途切れた。

「皆さま、リテイク作業お疲れ様でした。今回は非常に残念な結果となりましたが、安心してください。主様が神の力を発揮し、然るべき後始末をしてくださいました」

マミヤは、手元の資料に目を落とし、淡々と読み上げる。

「生まれ変わりを待つ至高の霊魂の皆さまに、ここ第百八輪転区で『下界のリテイク』に勤しんでいただいているわけですが……」

ここは、人間が生きる世界ではない。

人間が天国と地獄と呼ぶ場所の真ん中あたりにある『輪転区』。

天国や地獄での修行を全うした霊魂が集まるとされる輪転区は、どこまでも続く高原とまばゆい光源で影もできない場所だ。

きっと人間から見たらとてもファンタジーな空間。夢見心地の世界。

そんな世界でいま、俺たちは普通に怒られていた。正座させられてる。

「あ、足は崩して結構ですよ。主様あるじさまが反省といえば正座でしょ、と仰っただけで、その行為に特に意味はないので」

研修担当兼第百八輪転区の管理官マミヤは、ひどく真面目に語り始める。

「さて、主様は現在下界のアニメーション、異世界奮闘記魔女っ子☆ルミちゃんにハマってらっしゃいます」

なんなんそれ?

「主様はこれまでも人間が作る物語、人間の生きざまに痛く感銘を受けておられました。ある時、そうだ! 人間の人生を改変すれば暇つぶし……いえ、救済になるのではないか、とお考えになったのです。ディレクターは主様の崇高なしもべの貴方達のお役目です」

マミヤは俺たちを指差して微笑む。

「物語を作るのだ、って天啓があったんだよね〜、と主様は語ってらっしゃいました」

大変ヤバい発言のオンパレードだが、ご容赦いただきたい。人を人と思っていないのである。人じゃないから。

あと、神が天啓を受けるな。

「ここ輪転区で生まれ変わる予定の貴方達は、主様のもつ運命張を使い〝人間の分岐点〟をリテイクするお仕事を与えられたのです」

なんて素晴らしいお役目、と恍惚の表情で主様がいる天国を見上げるマミヤ。

きっと今頃、ルミちゃんさいこうぅぅ! と自室で身悶えているであろう主様に向け、羨望の眼差しを向けるマミヤ。なんて可哀そうなマミヤ。

マミヤがよそ見しているタイミングで、俺は隣で項垂れているクスノキに話しかける。

「なあクスノキよ」

「何? アカシくん。一応ちゃんと聞かなきゃ」

「初心者研修のやり直しって何回目よ? 意味あるのこれ?」

「いやまぁ、形式だけのやつだけど……というか、毎回マミヤさんの主様最高プレゼンだけど」

「意味ないじゃねぇか」

「でも私たち失敗したわけだし」

「失敗って言ってもなぁ……そういえば、前の研修のとき主様何にハマってたんだっけ?」

「アカシくんがリーダーになってから研修五回も受けてるからね……前はたしか、空中要塞ジャスティスだった。なんかロボットがドンパチするやつ」

「ジャスティス……てかさ、今回のリテイク失敗って俺だけのせいじゃないと思うけど」

反論を試みる俺に、クスノキの鋭い眼差しが突き刺さる。どの世界でも、女性は恐ろしい。

俺とクスノキのやり取りを横で伺っていたクラタが、

「あそこでガツンと変えるべきだとうちは思ったんすよねぇ。アカシさんチキンだからブレーキ踏みすぎなんすよねぇ。ま、ま、この失敗を糧にですね、今後の教訓として……」

と、とても楽観的に事実から目を背けている。クラタの眼は曇りなく綺麗だ。

きっと初心者研修のあとに何食べよう、と考えてる目だあれは。こういった女も怖い。

クラタの言葉尻に乗っかって、タミヤはメガネをクイっと上げる動作をする。メガネはない。

「教訓……また我々はまた新たな学びを得たわけです。僕のデータベースに基づいた結果とは違いますが、これはこれで新しいデータがとれました」

 タミヤはとてもロジカルに事実から目を逸らしている。こういう男って厄介よね。

そんな俺たちの会話など意にも関せず、

「……また人の人生曲げちゃったぁ……もうこんなのいやぁ……恨まれるぅーー、呪われるぅ……堅苦しい研修もいやぁ……難しい話わかんないぃー」

 とユラは、貧乏ゆすりをしながら唸っている。何を言ってもネガティブに捉える系女子。

 愉快な仲間との、生まれ変わりに向けた修行。

主様の個人的な趣向に、俺たちは振り回されている。

「さて、今回の任務失敗について振り返りましょう」

 マミヤは再び手元の資料に目を落とし、つらつらと読み上げる。

「第三現実世界、西暦二千三十五年。対象者は東京都に住む漫画家、真柴重蔵ましばじゅうぞう四十五歳。彼はある人生では破滅の道をたどる想定でした」

 真柴という漫画家は、魔女っ子☆ルミちゃんの原作者だった。

 その人生は四十五歳で終わる、と決定していた。

「主様は、変更可能な運命帳から真柴重蔵を見つけ出し、『やっべ、原作者じゃん、神じゃん』と喜ばれました」

 その情報いる?

「主様が神と崇める真柴重蔵は、過労と持病が原因である日突然死する、というのが運命帳に記された内容でした」

 神が崇める神、真柴の悲惨な運命をなんとかリテイクしようと立ち上がった俺たち百八部隊の五人。立ち上がりたくはなかった。

「クスノキさんが提案した、真柴に最良の伴侶を与えて世話をしてもらう案。それをベースにしたあたり良かったと思います。事実、真柴の生活は健康的になり、持病の鎮静化も促せました」

真柴は二一歳の時漫画家としてデビューし、二十六歳の時『空中要塞ジャスティス』という作品で大ヒットを飛ばす。

売れっ子となった真柴は、生活を顧みず、不摂生を重ね、魔女っ子☆ルミちゃん連載中だった四五歳の時、人生に幕を下ろしてしまった。

「第一リテイクポイントで真柴の元彼女との復縁をサポートしたクラタさん。なかなかの立ち回りでした。雨の中地面に這いつくばってプロポーズする真柴の姿には涙を禁じ得ませんでした」

その涙は何の涙?

「いやぁ、うち、恋愛マイスターなので」

クラタの自画自賛をスルーしてマミヤが続ける。

「元彼女と結婚した真柴は、彼女の甲斐甲斐しいサポートのおかげで幸せに暮らしていました」

これで終わっていれば良かったのだが、真柴を死に導くルート収束は予想以上に強固だった。

「彼女は、真柴が成功していく過程で欲望を募らせていきました。『あれ?この男チョロいんじゃね?金稼ぐだけでつまんないし、金も使わないし』と、彼女のモノローグが聞こえてきたとき、私はまた泣きました」

ずっと泣いてるねこの人。

「真柴は彼女に金銭を絞り取られ、その果てに結局自害してしまいました」

自害て。もっと言い方。

俺たちは何度も人間の人生をリテイクできるわけではない。

一人につき一回きりのリテイク、つまりたった五回の改変で人生より良いほうに導かなければならない。

運命張の機能上、介入できる時間はまちまちで、一週間から一ヶ月対象者の人生に介入できることもあれば、数分間しか介入できないこともある。

真柴は極端に介入ポイントが少なく、また、介入できる時間もほかの対象者より短かった。

主様いわく、『決まってしまった運命は変化しづらい』らしく、対象者によってリテイクの良し悪しが変化してしまうそうだ。

「第二、第三リテイクでも真柴は女性関係でしくじり、結局身体を壊して亡くなりました」

真柴という漫画家は孤高の生き方をしなければならないのかもしれない、と俺が提案したのは第四リテイクポイント。

「アカシさんの提案の第四リテイクポイント。真柴自身に身の回りを整える生活力をつけさせる。これはかなり現実的で良かったですね」

「真柴、カレーをスパイスから作ったりしてたよね。うち、あれウケた」

クラタのツボがどこにあったのか定かでないが、カレーをスパイスから作り始めたあたりで俺は不安にかられた。

「真柴さん、刺激のない暮らしに飽き飽きした、って呟くようになったよね」

クスノキの言うように、生活力はあれど外的接触や刺激のない暮らしは真柴にとってストレスになっていた。

『人生にスパイスを』とかいうエッセイ漫画を書き出し、死ぬほど売れなかったあたりで俺は第四リテイクの失敗を悟った。

厄介なことにこの真柴の『刺激を求める性分』が第五リテイクに引き継がれてしまう。

「マミヤさんさ」

「なんです? アカシさん」

「これ、真柴がハッピーになるルートないだろ。介入ポイントも少ないし、真柴はこういう人生を送るしかなかったんじゃないのか?」

「いえ、望むと望まざるに関わらず、どなたにも幸福なルートは存在します。主様は平等を重んじる方です」

疑いの眼差しを向ける俺たちを気にせず、マミヤのリテイク総括は続く。

「第四リテイクポイントで真柴は、それまでのどのリテイクポイント以上に社会から孤立するというスパイラルに陥りまた亡くなります。孤独死でした」

心底申し訳ないことをした。

それまでの三ポイントでの真柴は、少ないながらも友人に悼まれ亡くなっていた。

しかし、第四リテイクポイントでは、拗らせに拗らせた結果、周囲と隔絶し、八畳の自宅で亡くなったあと一ヶ月間発見されなかった。

「しかし、第五リテイクポイントで皆さんの作業の成果がでます。」

五回世界線を股にかけた成果。

真柴の元のいた人生より多少はマシになったと思えた第五リテイクポイント。

真柴は、漫画家として大成しなかった。

「身体や精神は健康になった真柴ですが、さしたるヒット作も産めず、苦心します。ある時真柴は、ネットで出会い厨に引っ掛かります」

女難の相あり、と占い師に釘を刺されそうな男真柴。

あまり売れていない真柴の作品を熱心に応援する女とメッセージのやり取りを楽しむ真柴。

その瞬間は幸せそうに見えた。

しかし、真柴は第五リテイクでも再び、

「死にました」

マミヤは淡々と告げる。

「社会的に」

一斉に項垂れる我々。

真柴は自作を応援してくれるコスプレ女子(未成年)とメッセージを重ね、ついには手を出してしまったのだ。

そのコスプレ女子が名の知れた有名コスプレイヤーだったこともあり、様々なメディアから袋叩きに合った真柴は廃業に追い込まれた。

刺激を求めた結果、真柴の社会的信用は死に、彼は漫画家としても人間としても死んでいった。

結局、五回人生をやり直しても真柴は同じタイミングで死を迎えた。

「以上が顛末です。主様の再リテイクにより、真柴は漫画を描き続ける人生に戻りましたが……辛そうです」

幸福とは程遠い暮らし、とマミヤは目を伏せる。

俺たちは等しく生きていたときの記憶を持っていないし、人間の営みを覗き込み修正する中で得た現世の情報しか知らない。

マミヤの背後にある巨大なモニターに目をやる。

モニターには真柴の現在が映し出され、淡々と再生されている。

真柴は社会から爪弾きにされながらも漫画を描き続けている。

周囲には僅かながらではあるが、彼をサポートする人間もいるように見える。

幸福ではない、とはどのような状態を言うのか?

何度も人生修正に失敗した。

失敗だ、と評価された。

それを、対象者本人はどう思うのだろう。

余計なお世話をしている。

真柴本人は俺たちに人生を覗かれているとは知らず、一度きりの人生にもがくしかない。

「では、今回の反省点をまとめ、次回の対象に向けたレポートの提出をお願いします」

マミヤはそう告げて足早に立ち去った。

反省と言われても、何をもって成功なのかが提示されない作業。

生まれ変わり、というエサを目の前に吊るされて、生まれ変わりたいかもわからない俺にとって、このリテイク作業は億劫でしかない。

真柴は何のために漫画を描いているのか?

虚しくはないか?

幸せなのか?

問いかけようはなく、真柴を映していたモニターは唐突に消える。

真っ黒になったモニターには、迷いを抱えた俺の虚しい姿が映っていた。



高原の中心あたりでは、様々な霊魂が楽しそうに遊んでいる。

きゃっきゃっ、と愉快な笑い声の中にたまに地の底から響くような叫びが聞こえる。

大体叫んでいるのはクラタだし、それに巻き込まれて泣いているのはユラだったりする。

「ぐぉーーストレス発散しないとやってらんねーっす」

と、クラタはパンチングマシーンを殴り散らしている。ユラは「クラタっち〜やめよーよ……みんな見てるよぉ〜」と泣きべそをかく。

クラタとユラの周りには、ほかの百八部隊所属の霊魂たちが半笑いで立っていた。

俺とクスノキはそれを遠くから見つめ、ほぼ同時に溜息をつく。

「あの子たち、またポイント乱用してる……アカシくんからちゃんと言ってくれないと」

「ああ……でも、あの獣を諭す自信が俺にはない」

ぶっ殺してやる! とおよそ天界に似つかわしくない発言とともに拳を振り下ろすクラタが見える。

具体化ポイントと呼ばれる輪転区特有の制度がある。

ポイント加算の権限は主様にあり、このポイントの加算量で様々な恩恵を受けられる。

輪転区には元々、現実世界を模した自然環境がある以外インフラらしきものはなかった。

俺たちがいま座っているカフェテラスや、クラタが親の仇のように殴り散らしているマシンは、かつて輪転区から現世へ舞い戻った霊魂が残したもので、具体化ポイントとは「あらゆるものを具体的に生み出すための金銭」のようなものなのだという。

ポイントを使い、一度具体化されたものは消えずに残るため、だだっ広い高原には所々で街のようなインフラが出来上がり、輪転区に暮らす霊魂たちはそれを利用している。

元来具体化ポイントは生まれ変わるために使用されるもので、ある一定貯まると転生儀式に使用され、霊魂を望んだ世界に導くため使われる。

しかし、ここ最近はポイントを安直に使い、輪転区を安住の地にしようとする霊魂も多い。

「浮かない顔だね。お二人さん」

唐突に話しかけられ、振り返ると、爽やかな笑みを浮かべて立つ男と目が合う。

「シン……今話しかけるなよ」

「いつも連れないね、アカシくんは」

「ポイント荒稼ぎのお前らと違って俺らは大変なんだよ」

シンは百八部隊の中でもトップクラスの成績を収めるチームのリーダーだ。

空前絶後の活躍、的確なリテイク、その立ち振る舞いを見て、シンは何度か生まれ変わりを経験していて輪転区の仕組みを理解しきっているのだ、と噂するやつもいる。

「チームの結束力がなせる技だよ。僕が特別なことをしているわけじゃない」

「嫌味だな」

「そんなことはないよ。アカシくんの判断は正解ではなくとも、正しくはあった」

シンは真柴の件をそう評価しているらしい。

「まあ、失敗とか言いながらポイントは加算されてたみたいだしな。主様の考えることはわからん」

数々の失敗事案を重ねた俺たちのチームは、本来なら振り分けられないはずのポイントを毎度僅かながら付与されていた。

お情けか、それともリテイク作業なんて主様達神々が簡単に修正できてしまうからなのか。

「なあ、シン。俺たちの作業に意味はあるのか?」

こいつに聞いたところで解決するわけもない。ただ、なぜか口をついて出る弱音。

「意味については僕にもよくわからないかな」

だよな、と言いかけた俺を遮るように、ただ、とシンが継ぐ。

「僕たちは知らなければいけないんだと思う」

「なにをだよ」

「人間について」

意味ありげに微笑むシン。

俺たちはかつて人間だった、らしい。

人間だったころの記憶を失い、この夢想のような世界で生きている。生きているのかさえわからない。

「アカシくんはまだ実感してないだけさ」

「実感?」

「命の煌めき、燻り、戦慄き、残酷さ。それが少しでも実感できれば、また下の世界で生きる権利を貰えるんじゃないかな」

「随分とわかったようなこと言うな」

「受け売りなんだ。かつてここにいた方からの」

次の案件厄介だから気をつけてね、と柔らかな笑みをたたえたままシンは去っていった。

「シンくんってさ、もう生まれ変わりの権利は持ってるって噂だよ」

「それなのにああやってウロウロしてんのか。ますます嫌味だな」

クスノキは奇妙なものを見るようにシンの後ろ姿を目で追う。

「シンくんの担当したリテイク案件ってよくできた人生ばかりなんだよね。よくできすぎてるというか」

「どういう意味だ?」

「よくできた物語を見てる感じかな。紆余曲折があって、誰もが幸せそうだなぁ、って思うような対象者ばかり」

「いいことじゃないか」

「そうなんだけどね……なんだかちょっと怖さがあって」

「怖さ?」

「うん。人間って、自由じゃないのかなって。自分で選んで生きてるわけじゃなくて、決められて変えられて生きてるのかなって」

「今更だな」

断言した俺にむくれた表情を向けるクスノキ。

「散々人の人生触ってる俺らが言えた義理じゃない」

そうだけどさぁ、とクスノキはまた項垂れる。

「実感、か」

何もかもがふわふわとしたこの場所で、そんなひりついたものが感じられるときはくるのか。

手繰りようのない考えを振り払うように、

「おい! アホ二人。そろそろ次のリテイク作業発表されるぞ」

クラタとユラを呼び戻す声を挙げたタイミングで、俺たちの耳にアナウンスが流れる。


『アカシチーム様。

次回のリテイク作業のお知らせです。

案件対象者は五名。

この五名が関わる事案のリテイクをお願いします。

この五名は、とあるイベントに関わったことにより人生を破滅させてしまいます。

今回は五名全員のリテイク成功をもってポイント付与となります。

一名でも失敗した場合、ペナルティが科されます。

詳しくは、管理事務所にてお尋ねください。

よきお導きを、お願いします。』


と、耳を貫く情報に困惑したのは俺だけではなかったらしく、隣にいたクスノキは目をぱちくりさせている。

一人のリテイクにさえ失敗している俺たちに、五名ものリテイクを同時に行えと?

ペナルティ?そんなものはいままでなかった。新たな仕組み?それとも、主様からの最後通告なのか?

混乱はやまないまま、

「あー、とりあえず管理事務所いくぞ……」

とクスノキに告げると、「……うん」とか細い声が返ってくる。

「ストレス! 発散!」

クラタのけたたましい叫びが轟き続ける中、足取り重く、管理事務所へ歩き始めた。


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