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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 9
89/121

裏切りの夜-6

挿絵(By みてみん)

リンはコホンと咳払いをして話始める。

「じゃあ、まず今の現状を確認しよう。

プレイヤー20人のうち、生き残りが9人。

思ったより残っている。

さらにひとつ問題があって、そのうちの5人が今ここに集まってしまっている。

さすがにこの割合はアンドロメダも警戒しているはず。

さらにこの警戒されている中で、カスミとルビーのチップを取るには…よっぽどのビッグマッチが必要。

ベストはシザーとクローレが戦ってくれればそっちに注目が集まる。

マリアでもいい。彼女も人気がある。

二人のチップを取るのに…後処理も含めて5分はいる。

おそらく次のエリア制限は…逆になるはず。」

確信の顔でリンが言う。

「逆とは?」

クインが嬉しそうに聞く。

「真ん中のA,B,Cの地区エリアを開放する。

昨夜の分断から今夜は封鎖。間違いなくこうする。

なるべくエンカウントしやすくプレイヤー全員を集めたいと思っているはず。そして徐々にエリアを狭めていく。」

自分の主張に酔ったリンの口調。

アナがその姿を見て、

「それで?わたくしたちはどう動きますの?」

と厳しい口調で問う。

「ふふ…なぜかわたしにだけ怖いアナスタシア。

そういうとこ好きよ…。」

リンが天才モードに入る。

そう、アナは調子に乗った時のリンを知っているからあえて、皆といるときは厳しく接するのである。でないと話が進まない。

アナの怪訝な眼差しに気づいたリンが、逸れた道から帰ってきた。

一度咳ばらいをしてから、

「一度、二手に分かれる。

わたしとアナ、そしてクイン。

カスミとルビーのグループで。

C 地区エリアの南に集合住宅があるの。

カスミとルビーの二人は、わたしの合図で一気にその場所に行って。

集合住宅の一室だから、監視員に見つかるまで時間稼ぎができる。

同じタイミングでわたしもそこに行くから。

素早くチップを取って、体の脈打つ場所に隠す。

もちろんナイフ使うから後処理も必要。

応急セットを補充しといて。」

と端末の地図を開いて説明をする。

なんとなく不服そうなクインが、

「こっちはなにすんだぁ?」

とリンに問う。

「わたしたちは時間稼ぎをする。

わたしがカスミとルビーのところに行くタイミングが来るまでのね。

もっと言えばクインとアナでマリアを狙う。

バトル配信されれば注目がこちらに向く。

ただシザー、特にクローレとのエンカウントは避けたい。

もちろんわたしがそうならないように誘導する。」

とリンが答えた。

それを聞いたアナが退屈そうなクインに、

「クインさん、これもカスミさんとルビーさんを助けるための作戦ですのよ。

一緒に行動できなくて寂しいでしょうけど、リンをお二人の元に行かすことができれば、貴女のミッションの第一段階は完了です。

一緒に頑張りましょう!!」

と声をかける。

クインはため息をつきながら、

「へーい…りょーかーい…。」

と茶化して返事をした。

挿絵(By みてみん)


「じゃあ、各自が己の仕事を完遂して‼」

リンが最後に皆への鼓舞で締めた。


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