裏切りの夜-3
ルビーは霞に、自分がアメリカ前大統領を暗殺し、それをジンが身代わりになったことを告げた。
さらに、自分の中に多少の罪悪感があり、それを抱えた戦いを霞に見られたくなかったという真意を話した。
間違いなく、ジンを殺してしまう自分の姿が目に浮かんだ。
そして、結果的にトラウマと化したジンの顔面を吹き飛ばした。
「勝手な女だよね…。」
ルビーがつぶやく。
霞の表情が険しくなり、
「ひどい人…!!」
と悪態をつく。
その言葉にルビーは悲しそうな顔をして受け入れた。
だが、
「そのジンって人、ルビーに八つ当たりしてるだけじゃん!!
ホントにひどい話!!ルビーは自分の仕事を遂行しただけなのに!!」
という霞の言葉に、視点が違うことに気づく。
ルビーは深いため息とともに安堵を吐き出す。
そう、霞はいつだって自分の味方なのだ。
同じ方向をみてくれる。
ジワリとルビーの目頭が熱くなる。
なにも心配することなどなかったのだ。
命を共にすると約束したのに、結局は自分の可愛さからその約束を破ってしまった。
ルビーはそっと霞を抱きしめ、ギュっと力を入れる。
「ちょっと一杯飲んでくる。」
と、クインが気を利かせて隠れ家をでた。
「ルビー?どうして泣いているの?」
霞の表情はすでにいつもの優しいものに戻っている。
ルビーはその言葉のあと大きく嗚咽を始めた。




