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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 9
85/121

裏切りの夜-2

隠れ家で合流した三人。

ルビーの無事帰還を安堵の表情で盛大に喜んだカスミだが、その直後にクインへの怒りを爆発させた。

「無事に帰ってきたからよかったけど、もし何かあったらどうするつもりだったの!!」

カスミがクインに詰め寄る。

ルビーが帰ってくるまでの間、ずっと拘束されていたのだから溜まったストレスと怒りが一気にあふれ出す。

クインの方は笑いながら、

「そんなに怒んなよ。

最初に言ったろ?ルビーは強いから大丈夫だって。

現にちゃんと無傷で帰ってきた。めでたしめでたしじゃないか。」

と、なだめているのか茶化しているのかわからない態度。

ルビーは「まあま」とカスミを落ち着かせようとするが、カスミの怒りはおさまらない。

挿絵(By みてみん)


「冗談じゃない!!リンさんから何言われたかわからないけど、わたしたちを引き裂くつもりなら、みんな敵ね!!」

ここまでカスミが感情的になるのは非常にめずらしい。

それだけ彼女がルビーの身を案じ、不安だったかがうかがえる。

「ああ、リンが止めてくれてたのね。」

と、ルビーは逆に穏やかな顔をする。

「そうか、じゃあここで勝負つけるかカスミ!?」

クインがわざと挑発にのる。

「のぞむところよ!!」

とあっさりと喧嘩を買うカスミ

目が完全に戦闘モードとなっている。

挿絵(By みてみん)


慌ててルビーが割って入る。

「ちょっと待って!!

二人とも落ち着いて。

カスミ、クインは悪くないし、リンも悪くないの!!

リンとクインは私の意思を尊重して、カスミをこっちに来させなかったのよ。

だから、一回落ち着いて。ね?」

とクインを睨み続けるカスミを説得する。

そしてクインに向かって、

「お礼を言うわ。

でもモニカを殺した事への謝罪はしない。

仲良かったんでしょ?」

カスミを納得させるために礼を強調して話す。

「謝罪なんて必要ない。

部署は違うが陸軍で馴染みだっただけ。

プライベートまでの付き合いはないから、別に感傷に浸るような事は無い。」

と、ぶっきらぼうに答えるクイン。

「だからカスミ、もう怒らないで。」

優しくルビーがなだめる。

「どうして?」

カスミが小さくつぶやく。

ルビーが思わぬ返答に戸惑う。

「どうしてわたしだけ知らないの?

ルビーの事なのに…。」

カスミは、震えた声でルビーを遺憾の眼差しで見る。

挿絵(By みてみん)


ルビーはハッと息を飲んだ。

自分の中で、丸く収めようという甘い気持ちがあったことに気づく。

それによってカスミに大きな心配や不安をあたえてしまった事実に自己嫌悪する。

「そうだね…カスミごめんね。

カスミだけ置き去りにしてしまった…。

自分を守るためにカスミには隠したかった。

でも、それは間違い。全部話すね。

なぜ、ジンに恨まれているか、そしてなぜカスミに見られたくないほどの残酷な殺し方をしたかを。」

そう言うとカスミと向き合い両手を握ってゆっくりと腰を下ろした。

挿絵(By みてみん)

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