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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 8
83/121

汚れ無き世界-17

肩と膝を撃ち抜かれてうずくまるモニカ。

弾丸をこめかみにかすめたジンの顔面は血で染まっている。

この間、二人がルビーに放った弾丸は6発。

至近距離の撃ち合いでルビーに一発も当てることができない。

逆にルビーは絶妙なコントロールショットで致命傷にならない程度のダメージを与えている。

ジンがもう一発ルビーに発砲しようとする。

次の瞬間、ジンの右手がハンドガンごと吹き飛び手首から先が無くなった。

断末魔の叫びで激痛を吐くジン。

その状況を見ていたモニカは銃を構える事さえ躊躇。

動けば確実に撃たれるという恐怖心が増大していく。

ルビーはモニカに対して一度も視線を向けず、ジンをずっと睨み続けている。

そして静かに言葉を発する。

「ジン。

あんたには同情はしている。

だけどもさっきも言った通り私には関係のない逆恨みだ。

百歩譲って、その矛先が私にしか向けることができないならこうして付き合ってやってもいい。

ただね…あんたら程度が二人なら私に勝てると思っていることが腹立たしい。

ていうか…あんたはなに?」

と最後は初めてモニカを一瞥して冷たく言う。


挿絵(By みてみん)

もちろんプレイヤーリストでモニカの経歴は知っているし、あの場にいたシークレットサービスの1人だとも認識している。

だがその復讐だけが目的でこの大会にエントリーというには、リスクが高すぎて動機としては薄い。

当然ルビーは、ジンの兄とモニカの関係を知らないから、疑問の多い存在と考えていた。

だがどんな理由にせよ、ルビーには関係ない。

自分に銃口を向けた者は排除の一択。

ルビーはジンへの銃口を下げ、モニカに視線を合わせた。

すでにハンドガンを持つ手を潰しているから、ジンへの警戒を少し緩ませる。

「まあ、なんだっていいわ。

あの世で大統領と会えるといいわね。」

とルビーの最期の挑発に、死を覚悟したモニカがライフルを構えて抗う。

しかしモニカが銃口を向けた瞬間、ルビーがわき腹に一発、そして間髪入れず眉間に撃ち込みモニカを絶命させた。

挿絵(By みてみん)

「モニカーーー!!!!」

ジンの哀しい叫び。

ルビーは左手のハンドガンをしまい、右手の銃を再びジンへと向ける。

「ルビー!!!

てめえ…地獄に落ちやがれ、クソったれ!!」

鬼の形相で涙を流すジンが最後に吠える。

その言葉を聞いたルビーはニコッと微笑み、

「もちろん、地獄に行く予定よ。

でもね、ジン。

あんたは勘違いしている。

この世にイノセントワールド(汚れ無き世界)なんて存在しないの。

果たしてどれだけの人間が天国に行けるのかしら?

安心して、あんたも私と行き先は一緒。

あっちでもう一回殺してあげるわ。」

と言って立て続けに4発、ジンの頭部に弾丸を放った。

顔面の上半分を吹き飛ばされた無残な姿のジンは崩れるように倒れ、少しの痙攣を見せたのち動かなくなった。.

挿絵(By みてみん)

大きなため息をつくルビー。

「汚れ無き世界…よくもそんなこと言えたわね…この悪人が…。」

ルビーは自虐をつぶやくと涙を一粒だけ流し、さっとそれを払うと、武装を解除し、カスミが待つ方へ歩き出した。

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