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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 7
63/121

ハイルブロンの怪物-8

その日、屋敷にやってきた初老の紳士。

東欧では名の知れた金融ブローカー。

紹介されたクレアは愛想よく紳士に接し気を許させる。

この男について詳しい情報はクレアにはない。

ただ理解できるのが、エプスタインにとってビジネスの邪魔になる存在だということだ。

屋敷の一番奥のゲストルームに紳士を案内し、クレア自ら紳士の服を丁寧に脱がしていく。

カールから教わった通り、ベッドに寝かせた紳士の体にアロマオイルを優しく塗り、挑発的な指先で局部の周辺を刺激する。

そして自分の陰部にもアロマオイルを塗り、それを紳士に見せつける。

筋を浮かせてそびえ起つ紳士のモノを優しくさわり、そのまま跨り自分の中へと入れた。

紳士の満悦の表情がみるみるうちに赤く爛れ、うめき声すら出せない速さで炭と化していった。

部屋に入ってきたエプスタインは非常に喜び、クレアを抱きしめた。

チリとなった死体は特別処理する必要もなく庭にでもバラまいておけばいい。それが元人間だなんて誰も思うはずがない。

証拠が何も残らない。

完璧な殺人手段である。

人を殺したにも関わらず、クレアは褒められたことに喜びを感じ、その後も同じ手口で何人もの人間を殺害していった。


5年の月日が流れ、クレアの殺した人間の数が100人に達したころ、その殺害方法にも変化が現れた。

14歳の少女はカールから指南された銃やナイフを使った暗殺術を会得したのだ。

子宮を使った殺人とは別に、並みはずれたパワーで死体の残る方法にて40人を殺害し、連続殺人犯【ハイルブロンの怪人 】とヨーロッパ中を恐怖に陥れた。

このハイルブロンの怪人を捕まえるために多額の賞金が賭けられ、東欧の賞金稼ぎたちが血眼になって探したが、まさか犯人が14才の少女などとは気づくはずなくクレアの所業は闇に葬られた。

もちろんエプスタインの指示でカールなどの暗躍部隊が証拠を隠滅していたこともクレアが捕まらなかった原因を作った。

計画的にまったく接点のない人間の髪の毛や飛沫などのDNA物質を現場にわざと放置したのである。

これではクレアにたどり着かないのは当然であった。

そしてさらにクレアは核磁気共鳴という体質も手に入れ、撃たれた弾丸が自分に当たらないという現象も生み、一流の殺し屋へと成長していき、18歳になるころにはカール率いるエプスタイン部隊の中でもトップの実力を持つこととなる。

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