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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 6
50/121

月下の約束-8

G 地区エリア、4:20


カスミはイヤホンの不具合に悩みながら、路地を静かに歩いていた。

先程からカチカチとイヤホンの感知ボタンを押しているが通信ができない。

しかしこれは通信トラブルでもなければ機械の故障でもない。

カスミが触りすぎて電源がオフになってしまったのである。

この場合の復帰法は、カチカチ押さずに長押しだ。

偶然オフになったのなら、奇跡的にオンすることもある。

カスミが長押しを選択し、通信を復帰した瞬間、

『カスミ‼カスミ‼カスミ‼カスミ‼カスミ‼カスミ‼カスミ‼』

リンが自分の名前を連呼していた。

「あ、つながった‼」

カスミがパッと目を見開いてつぶやく。

それを聞いたリンのボリュームが上がる。

『カスミッ!!あんた心配してたんだよ!!』

続いてルビーも、

『カスミ、大丈夫!?ケガしてない!?』

と声を上げる。

「大丈夫、なんか急にイヤホンが聞こえなくなっちゃって。」

カスミが自分の責任とは気づかずに答える。

『でも通信が戻って良かったですわ。』

アナの安堵の声をさえぎるように、

『カスミ、すぐにその道を退き返して!!

その先にヤバイ女がいるの。

そして近くにもう二人いるわ。

いい?今度は冷静に行動して。

さあ、カスミちゃん。いいだから、今来た道を急いで戻って。』

リンが諭すようにカスミに呼びかける。

しかし、

「もう目が合ってます。」

カスミが答える。

挿絵(By みてみん)


もう言葉が出ないリン。

『その女はダメよ!!今度は私の言う事を聞いて!!

お願いカスミ。』

ルビーも加わり説得するが、すでにカスミの眼光は戦闘モードに変わっている。そしてルビーとリンの必死の声も聞こえていない。

「ヘイ、ガール?喧嘩しない?」

クインが笑顔で声をかけてくる。

クインに集中したカスミが抜刀して構える。

「いいしてんじゃない、ガール!!」

とクインの顔も厳しくなる。

そしてお互いにジリジリと間合いを詰める。

先に動いたのはクイン。

45口径を素早く撃ちカスミの眉間を狙い撃つ。

だがカスミもクインの初動に合わせるかのように射角から外れ切りかかる。

クインはそのカスミ一刀いっとうをハンドガンで払い、その反動と衝撃で体を少し浮かさせたカスミのボディーに強烈な鉄拳を振り抜く。

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

幸い体重の軽いカスミの体は、本能的にクインのパンチダメージを分散させたが、それでも確実にみぞおちを捉えたクインの拳に激しい衝撃と激痛で呼吸が止まる。

後方に飛ばされたカスミは足から着地ができたものの、すぐに動くことが困難。

かろうじて刀を構えて戦闘態勢は保っているが、明らかに肩で息をするカスミにクインはニヤリと口元を緩ませ、

「空中でわたしのパワーを逃がすなんて、やるじゃない!!」

と嬉しそうに言う。

カスミはそれを苦々しい表情で聞きながら迅速に息を整える呼吸に神経をとがらせていた。

挿絵(By みてみん)

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