天才の誤算-7
ガトリングガンが不快な機械音を鳴らしながら砲身が回転を始める。
パメラの目が悪意に変わる。
「ギャハハッハハー‼コレいいなあ、アンドロメダの作ったガトリングは最高だなぁ!!」
奇声を上げながら興奮を口にするパメラ。
マリアは本能的にショットガンの構えを解かないまま左方向に旋回を開始。
射程範囲の広いガトリングが相手だから直線的な動きではすぐさまハチの巣にされてしまう。
ダダダダダダダダッダダダッダダダダダダ
ガトリングの連射の轟音が響く。
マリアはトップスピードで移動し回避、その間ショットガンから45口径のハンドガンに持ち替えた。
容赦ないガトリングの嵐を旋回で掻い潜りながらハンドガンで応戦するマリア。
(クッ…ルビーなら一発で決めるんだろうなぁ‼)
マリアが狙っているのはパメラの腰付近にあるガトリングのバッテリー。
一般的な携帯用のガトリングガンはバッテリーによる電源によって砲身の動力を可能にしている。
マリアの射撃能力はプロの領域。しかし何百発もの弾丸の嵐を回避しながらのそれとはまた話が違う。
ましてやいつまで続かわからないこの攻撃を、弾切れするまでまつなど選択肢にはない。動き回るのにも限界が来るからだ。
すでにかすり傷程度だが数十か所の被弾をしている。
ふとガトリングの音が止まった。
ベルトリンクが詰まったのだ。急いで詰まりをほどくパメラ。
この隙をマリアは見逃すわけなく一気に間合いを詰めて長い砲身の内側に潜り懐にたどり着いた。
が、すぐにその砲身で力いっぱい殴り払われて吹っ飛ぶマリア。
その勢いのまま壁に背中から激突。
「グハッ」
あまりの衝撃に体中に激痛が走る。
ベルトリンクの解除に成功したパメラがマリアにガトリングを向ける。
しかし砲身が回転していないことに気づく。
「どうなってるの!?」
狼狽えるパメラ。
ゆっくりと立ち上がったマリアは一歩ずつ近寄り再びショットガンに持ち替えて銃口をパメラの眼前に向ける。
「あんたと私の大きな違いを教えてあげる。
所詮あんたはただのクソ殺人者。
私は…プロの兵士ってことだよ!!」
そういうとパメラの顔面に1発、コッキングしてもう1発撃ち込む。
首から上を失ったパメラの体が大きな音を立てて倒れる。
その体の腰部分にあるガトリングのバッテリーにはナイフが刺さっていた。




