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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 5
37/121

天才の誤算-5

0:20 E 地区エリア


端末を見ながらフアレス最北地を歩くマリア。

(中心地に比べて民家ばっかりね。)

閑散とした風景。

だが遠くで聞こえたガトリングの独特の発射時の機械音が若干のざわつきをマリアに与えていた。

しばらく歩くと道の分岐で何度も現地監視員フィールドジャッジが西への進路をふさいでいた。

「ねえ、なに?」

イラついた表情でマリアが聞くが現地監視員フィールドジャッジは答えない。

挿絵(By みてみん)

ある程度の状況が見えれば事態を察知できるのがマリアの魅力。

「迅速なマッチアップってことね。

はいはい、東に行けばいいんでしょ。」

そう言って端末をチェックする。

開始30分は全プレイヤーのその時点での位置が把握できる。

それは3時間ごとに更新されるので生き残りの数も把握できる。

だが自分の誘導されている先に、それらしきターゲットがいない。

しかしまたその方向からガトリングガンの轟音が聞こえてくる。

(なるほど…。いきなり緊急事態じゃない…。

なにが『僕は天才演出家だ』よ、チャーリー坊や!!

前回の大会で成功したからって、結局はまだガキんちょってこと。

得意の拷問遊びでもしてなさい!!)

心でチャーリーへの悪態をつきつつ、ショットガンを構えて道を進む。

すると数名の現地監視員フィールドジャッジが死んでいた。

その中のひとりを見て、

「スレイマン…⁉」

と叫ぶ。上位傭兵の屍がそこにあった。

体中を幾発もの弾丸が貫通している。

まさにガトリングガンでハチの巣にされているのだ。

すでにターゲットが誰なのかを確定させたマリア。

グッと歯を食いしばり気持ちを高ぶらせる。

開けた場所に出ると、パメラがブツブツと何かを呟きながら弾丸のベルトリンクに装てん準備をしていた。

挿絵(By みてみん)

遠巻きに現地監視員フィールドジャッジの姿が多数見えるがかなりの距離をとっている。

「まさかこんなところで大スターにお会いできるとは思わなかったわ。」

マリアが皮肉を込めて話しかける。

パメラは、

「あ、ちょっと待っててね。もうすぐ終わるから。」

と真顔で答える。

マリアの顔に一筋の汗が流れる。

(なんなのこの女…!!目が合っただけで悪寒が止まらない…‼)

大きな黒目の奥に感じる殺気や憎悪が、今にも飛び出しそうな恐怖をマリアは感じていた。

「おまたせ。ねえ?妹がどこにいるか知らない?」

起ちあがったパメラを見た瞬間、マリアも本能的にその姿を凝視してモニタリングを図る。

(身長はプロフィールでは185だけど…もっとあるかも…。

体の線は細い、でも筋肉量は半端ない。

でなきゃ、総重量約150キロ、大きなガトリングガンと何千発の弾丸を持ち運べないもの。

そして…大量の出血が戦闘服の胸元ににじみ出ている…。

マイクロチップを無理矢理エグリ取ったのね。

どうりで端末に表示されなかったわけだ…。)

マリアがこの作業に入ったという事は戦闘準備が整ったという意味。

もちろんさっきまでの恐怖心など微塵もない。

「ねえ?無視しないで。DJはどこにいるの?」

まるで子供が質問しているかのような幼い話し方。

「知らないわよ、このサイコ女‼」

怒号を吐いたマリアがショットガンをコッキングして構える。

「あ、そ。知らないのね。じゃあ、もういいや…。」

そう言ってパメラもガトリングをマリアに向けた。

挿絵(By みてみん)

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