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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 4
31/121

アンドロメダ-8

2050/7/27、21:00。

【アンドロメダ本社・大会運営本部よりCEOあいさつ並びに開会宣言】

右上にLIVEと表示されている薄暗い画面の中で人影がポツリと真ん中で立っていた。

そしてスポットライトが男を照らす。

そこにいたのはアンドロメダ社CEOジェームズ・ベロン。

その目はジッとカメラを向いている。

まるでらすかのように沈黙の時間をとる。

ふと目線を下ろし両手を大きく広げて再びカメラに視線を向け、重い口が開いた。

挿絵(By みてみん)


「とうとうこの日を迎えることができました。

まず私は感謝をしなければなりません。

創業者の祖父。

築き発展させた父。

この二人の偉業がなければ、今この場に私は立ってはいないでしょう。

第二次世界大戦が終わり、混沌の時代の中でアラスカの田舎町で小さな猟銃屋を始めた祖父。

それは小さな店だった。客はカリブーやキツネ、オオカミなどを狩る猟師がほとんどでした。

ひたむきに働く祖父の姿を見て父は育ちました。

父は野望多き人でした。

世界中を飛び回り、己にはなにができるのかという探求の旅でした。

そしてひとつの答えにたどり着きます。

それは銃器を扱う仕事だからこそできる世界平和への貢献であります。

今、この配信をご覧の皆様には、私の言葉に疑念を抱く事でしょう。

我が社は【死の商人】と呼ばれ続けている企業でありますので、それは仕方がありませんね。

しかしまだ若く冒険心に満ち溢れていた父は、東西冷戦の時代にある決意をするのでした。

ふたつの超大国が存在するからこそ、その周辺国家が犠牲になりいつまでたっても人は争い続けるのだと。

そのうえでなにが必要か?

絶対的な強者の存在。それこそが超大国への抑止につながるという、口にすれば至極簡単な発想でした。

父は小さな民間軍事会社を作り、自らが先頭で戦い一歩ずつ確実に組織を大きくしていきました。

気がつけば世界中の争いに父が関与するという事態になり、それは同時に我が社の大きな基盤となって名を広め更なる拡大へとつながったのです。

20世紀末には二度の湾岸戦争への大きな貢献により、アンドロメダ社は歴史の上でも頂点と称される軍事組織へと上り詰めたのです。

その父を常に追いかけていた私でしたが、あの偉大な人を超すことは未だに成されておりません。

完全なる世界の抑止力となるべく父の遺志を引き継いだ私の使命は、死すまで続き、そして息子へとそのバトンを渡すことになるでしょう。

人間は強い!!

核兵器にも勝る意志の強さが人間にはあります。

それを証明するために父がこの【バトルフィールド】を発案し、50年前に記念すべき一回目が開催されました。

そんな祖父と父に、最大の賛辞と感謝を込めて、第10回大会を開催いたします。」

一気に話し続けたジェームズ・ベロンの堂々とした姿が世界中のVIPが見守る画面の中で映し出されていた。

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