表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 2
12/121

シウダー・フアレス-4

「さがしてたんだよ!」

ルビーがはじけた声で喜ぶ。

「わたしも‼」

カスミも笑顔がまぶしい。

ルビーから連絡が取れなかった理由を聞かされカスミは納得。

そして自分とルビーを引き離したアンドロメダに怒りがこみ上げる。

そんなカスミの姿を見てケラケラ笑うルビー。

本来ならここからイチャイチャタイムに突入なのだが、

「カスミ。今から私が言う事をよく聞いて。」

と一転して真顔でルビーがカスミに言う。

その表情に少し驚いた様子を見せたカスミだが、すぐに集中をルビーに向けコクリとうなずいた。

「いいカスミ?あなたは優しいからきっと私を助けようとする。

でもそれは意味がない。どちらかしか生き残れないの。

カスミは自分が生きるためだけの行動をして。

例え私に何が起ころうと。私がカスミを守るから!!」

そんなルビーの言葉を聞いたカスミの瞳はさっきまで真ん丸に輝いていたそれとは違い、普段の哀しげな伏し目に変わる。

「わたしは自分の身は自分で守れる…。」

カスミのつぶやきにルビーは必死に自分の真意を説く。

「わかってる!!

貴女は強い。一緒に何度も仕事した私が一番カスミの強さを知ってる!!

でもねカスミ。今回はそんな単純な話ではないの。

貴女のお兄様の仇であるクローレ・プルシェンコやシャロンは次元が違う。

2人がかりで戦っても恐らく勝てない。

アンドロメダはこの二人で最終決戦をさせるように操作や誘導をするはず。

所詮しょせん、残りの私たちはただのそのお膳立て用の獲物に過ぎない。でも貴女が生き残ればあの二人でつぶし合ってくれる状況を作れる。

必ずそれまで私が守り切るから…!!」

切実に訴えるルビーの言葉の中にクロエの言っていた『シャロン』という名がでてきた。

「シャロンって?」

カスミの問いに、

「ああ、そっかゴメン。執行部に上がってからシザーハンズって名乗ってるんだった。前から彼女を知ってる人は癖になっちゃっていまだにシャロンって呼んじゃうの。」

謎は解けたがカスミだが、今はまったく問題ではない。

「ルビー。わたしもルビーを守る。だから一緒に…二人で…ここから出る。」

カスミだって決意を持ってこの地に来た。

クローレ・プルシェンコを倒し、ルビーと二人で帰るのだと。

もちろん現時点では不可能であることはカスミにだってわかっている。

ルビーと共に最後まであらがう。それでだめなら一緒に死ねばいい。

だがルビーも引けない。絶対にカスミだけは死なせたくない。

だから言葉も強くなる。

「カスミ…!!私たちの体にはGPSと爆弾が埋め込まれているの。

わかっているわよね?

絶対にムリなの!!この街から逃げる事なんてできない!!」

温厚なルビーが普段は見せない怒った表情になる。

挿絵(By みてみん)


感情を抑えていたカスミの精神は限界を迎えていた。

「違う…違う…違う違う違う違う違う違う違う違う違う!!!!!!!!」

カスミが大声をだす。

驚くルビーに、

「どうしてわたしをひとりにしようとするの?

どうして一緒に戦ってくれないの?

どうして一緒に生きてくれないの?

どうして一緒に死んでくれないの?

ルビーがいない世界でどうやって生きていけばいいの?

ねえ?教えてよ…ルビー…!!」

絞り出すような声でカスミがルビーに問う。

この瞬間、ルビーの心に刺さったのはカスミへの愛おしさ。

大切なカスミを守りたい。

なぜなら愛しているから。

だから自分が犠牲になるしか希望はないと思っていた。

だがカスミは違う方法を探していた。

大切…愛してる…だからこそ運命を共にするというルビーとは違う希望を。

自分の一方的な愛情をカスミに押し付けてしまい、彼女を侮辱してしまったことにルビーは恥じた。

カスミの緋色の瞳から涙がこぼれる。そして、

「ルビー。一緒にかえろう。ね?」

最後のその一言で、ルビーは共にあらがうことを決めた。

ルビーの瞳からも涙がこぼれる。

「うん…一緒に帰ろう…。」

再び抱き合う二人。

これはこれからも共に生きるという約束となった。

挿絵(By みてみん)

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ