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【休載中】イノセントワールド  作者: 泉水遊馬
Chapter 10 バトルロイヤル
105/121

バトルロイヤル 6 チャーリー・ベロンVSグレース・ベロン

シウダー・フアレス郊外地下 管理本部


突然ざわめきたつ管理本部。

「どうした!?何が起こっている!?」

焦るチャーリーの怒号。

「D 地区エリアでジョーカー様が何者かと交戦!!」

「A 地区エリアでも現地監視員フィールドジャッジのブルースが交戦しています。」

「それ以外も様々な場所で抗争のような小競り合いに現地監視員フィールドジャッジが巻き込まれています。」

続々と入ってくるトラブルにチャーリーは困惑しながらモニターに映る各所の状況を把握し始めた。

「シャロンはどこだ!?」

チャーリーの怒鳴る声に、

「シザーハンズはC 地区エリア東側でまもなくGとルビーがエンカウントします!!」

と担当管理者が大きな声で返す。

「クソッ!!嫌なタイミングでエンカウントしやがる!!

そっちの配信準備も怠るな!!

クローレとクインは…まだ終わらない…!!

アナスタシアはエリア外にいるな?

マリアがフリーだから絶対にエンカウントさせるなよ!!」

怒鳴り声に近い声色でチャーリーが指示を飛ばす。

そんなチャーリーに突然の悪寒と震えが襲う。

地下にあるこの管理本部と地上へつなぐ階段をゆっくり降りてくる女。

その周りを複数の黒服のボディーガードが囲んでいる。

挿絵(By みてみん)


これ以上にない恐怖の表情でチャーリーがつぶやく。


「お母さま…!?」


震えた声が悲しく響く。

「チャーリー。頑張ているようね。」

静かに、艶やかな笑みを浮かべる女はグレース・ベロン。

チャーリーの母であり、アンドロメダCEOジェームズ・ベロンの妻である。

その風貌は、まさかチャーリーの母親というには若々しく、実年齢よりもはるかに下回る見た目と美貌はクローレとは違った意味での怪物である。

しかしその美貌とは裏腹に、見つめられたものを凍らせるほどの冷淡さを持っている。

チャーリーがこの世で唯一恐れる存在こそ実の母グレースである。

「お母さま…なぜこちらに…。」

恐る恐るチャーリーが尋ねる。

「あら、チャーリー。私がいると邪魔かしら?

あなたも知っているでしょう?私は毎回この大会は現地に滞在して見守っているのですよ。

アンドロメダCEOの妻として責任です。」

と軽く笑みを浮かべて言うが、その刺さるような尖った視線にチャーリーはたまらず視線をそらし自ら母の椅子を用意する。

だがグレースはその行為を無視し、メインモニターに視線を向ける。

「ねえ、チャーリー?

ここに私が懇意にしているスタッフがいてね。

ちょっとジェームズのことで嫌な話を教えてくれて。」

グレースの言葉に椅子を持ったまま固まるチャーリー。

そして、

「どの女?」

と低い声でチャーリーに詰め寄る。

「あ、いや、その…。」

言葉が出てこないチャーリーは、先程のアンドロメダ所属のプレイヤーを気にかけた女性スタッフがいないことに気づく。

懇意とはスパイという意味に気づくチャーリー。

苦々しい顔に変わる。

そんなチャーリーに、

「チャーリー?どうしたの?

お母さんが聞いているのよ?」

とさらにグレースが厳しめで問いただす。

まるで蛇に睨まれた蛙。

チャーリーは無言でメインモニターに映るアナを指さした。

挿絵(By みてみん)

必死の形相で走るアナの姿を、グレースは表情ひとつ変えずに、

「あら、フェニックスのお嬢様じゃないの。

まさにジェームズの好み。上品で、若くて美しく、胸も大きい。

昔の私みたい。あ、こんなに豊満なボディーではなかったけど。」

と最後は冗談を交えたような言葉を出すが、チャーリーは笑えない。

グレースはチャーリーに近づき、頬軽く撫でて、

「この女の現在位置はどこ?」

と優しく聞く。

口調とは逆で、反論を許さない強い圧力にチャーリーは再び無言でフアレスのマップのD 地区エリアを指でさした。

グレースは一番近くにいたボディーガードに耳打ちすると、やっとチャーリーが用意した椅子に座り、足を組んでリラックスな態勢をとった。

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