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43.チョコが攫われる

 キャーッ! 王太子殿下のエッチーッ!


 これからレイアと交わろうとしていたその瞬間に扉を蹴破って飛び込んできた乱入者こと我らが次期国王さまは、俺とレイアの情事をジーッと見つめていらっしゃる。そんなに見られたら興奮して大きくなっちゃう///ビキビキッ


「ねぇリュート? もっとい~っぱい、チューしてほしいのぉ♡」


 やめてレイア! そんなに可愛く甘えた声出さないで! 戻ってきた理性くんがまたどこかにフライアウェイしちゃうから!


 いや分かるよ?

 これから始めようって時に邪魔が入ったからってもう我慢の限界だから止められないっていうのはさ。

 なんなら挿入っちゃってるしね。先っぽどころかガッツリね。俺もう腰振りたくて堪らないよ。


 でもさすがにダメだから。

 来客を応対せず放っておくのもダメだし、何より相手は王太子だから。不敬にも程があるから。


 ということでここは一旦、お預け。

 名残惜しそうに吸い付いてくるレイアの下の口から、暴発しないよう慎重に俺の聖剣を抜く。

 そんなに不満げな顔するなって。拗ねてる顔も可愛すぎか? その尖らせた唇を貪る許可は必要かい?


 あっ、王太子殿下?

 申し訳ないんですけど、身支度を整えたいので少々外で待っていただいてもいいですか?


「うそだ………………」


 いや嘘じゃないです。見られながら──しかも男に──着替えるとか特殊性癖に目覚めかねないんで、どこかに行っといてもらえませんか。


 ……あと、俺のレイアの裸を見るの止めろな?


 あーあー、腰を抜かしてその場に座り込んじゃったよ。

 ちょうどいいところにジイさん。悪いんだけど王太子殿下を連れ出してくれる?

 ……米俵みたいに担がれて運ばれていった。王族の扱いそれでいいのか。


 さてジイさんが持ってきてくれた水桶とタオルで身体を拭く。汗とレイアの汁でベトベトだよ。これ香水つけても臭いが残る気がするんだけど。


 身体を拭き終わったら下着を着て………………やべ、勃ちすぎで俺のムスコがパンツの中に収まらない。

 どうしようこれ。興奮を納めようにも隣でレイアが全裸で身体拭いてるから余計に大きくなるんだよな。


「……も~、しょうがないなぁ♡」


 どうしたレイア。俺の前に跪いて。その体勢だと顔面に俺の聖剣の一撃を喰らうことになるぞ?


「小さくならないんでしょ? だったら1回、抜いてあげないと……ね?♡」


 そう言って舌舐めずりするレイアの、怪しく滑り光る唇に思わずゴクリと喉が鳴る。

 その小さく可愛らしい舌が、淫靡な動きで俺の聖剣に触れる寸前で押し留める。


「……リュート?」


 不思議そうに、そして不満げに見上げてくるレイア。

 いやさ、たしかに小さくしたいし、レイアに奉仕してもらえるなら最高なんだけどさ。


 昨夜の経験上、たぶん1回じゃ済まないと思うんだよね。

 というかむしろ逆に暴走しかねない。

 だから、そういうのは面倒くさいのが全部終わってからにしよう?


「ぶー」


 ブー垂れてもダメなものはダメ。

 ほら早く着替えて。王太子が待ってるよ。


「……分かったよ。その代わり、」


 耳元に口を近づけてきたレイアは、俺にコッソリ囁く。


「夜は、い~っぱいシてね? 旦那さま♡」


 ………………やっぱり今すぐワカラセちゃダメですか?




---




 ほとばしる熱いパトスをなんとか抑え込んで食堂へ向かうと、出来立ての朝食と萎びた王太子殿下が向かえてくれた。


「せっかくですので、お食事されながらお話しされてはいかがでしょう」


 ありがとうジイさん。昨日は色々ありすぎて疲れたから、ゆっくり美味しいご飯食べられるのが嬉しいよ。


「昨夜はお楽しみでしたな?」


 分かってても言うんじゃないよ老害。そういうのを年寄りの冷や水って言うんだぞ。

 レイアも満更でもない顔して俺の腕に抱きつくんじゃない! せっかく収めた俺の聖剣がまた光輝いちゃうだろ!

 まったくドイツもコイツもゲルマン民族も、他人の性事情にwktkするんじゃないよまったく。


「そうだ坊っちゃま。実はジェームズ様とアンズ様から手紙をお預かりしておりまして」


 ジェームズ? アンズ?

 そういえばアンズは今朝から姿が見えないな。

 ジェームズは王太子殿下に揉み手しまくってたし、取り巻きとして付いてきたのかな?


 で、その2人が俺に手紙?

 なにやらイヤな予感がするのは俺だけでしょうか。

 ジイさんから紙を受け取る。


 まずはジェームズの手紙から。


『聖女は預かった。返してほしければ、以下の場所まで1人で来い』


 次にアンズの手紙。


『お母さんと、お赤飯炊いて待ってるわ』


 ………………どうやら今日もゆっくりは出来なさそうだった。

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