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第8話「そんな出る杭」

お久しぶりです。最近は日が落ちるのも早くなってまいりました。

と、前置きは置いておくとして、ここ最近は本当に何も上げられなくてもう分けありませんでした。

これからは毎日投稿とは行かずとも、三日に一話はあげられるように頑張りたいと思っていますので、読んでいただけることを切に願いながら鋭意執筆させていただきます。

 ──あれから三日が過ぎた。

 だが、未だヘルパーは目を覚ますことなく俺の寮室の中で眠っている。

 そのため、俺の寝床が奪われている訳だが、まあ、しょうがない。

 見て見ぬふりは出来ないしな。


 「はぁ、」


 机に肘を立てて頬杖状態、俺は小さくため息をつく。

 寝不足だからと言うのもあるが、それは特に問題ではない。

 言ってしまえば3万年くらいは睡眠も食事も必要ないし。

 だと言っても、それでは精神が休まないため、必ず睡眠は執るようにしている。


 まあ、そんな事よりも、俺がため息をついた理由は目の前、魔力黒板に映し出された定期テストの文字だ。

 この学園の定期テストは筆記テストは勿論の事、実技テストが二つほど追加で存在するのだ。


 実技テストの内容は、パーティーを組んで行うものと、個人で行うものの二つがある。

 パーティーを組んで行う方は、擬似的に世界を作り出し、そこでポイントのふられた魔物を制限時間内に倒した数で成績を決めるらしい。

 それはいいのだが、問題はもう一方、個人の方だ。

 個人テストは模擬世界を作り出し、そこでトーナメント形式で戦闘を行うという物だ。

 その中で最後まで残っていた者には、その戦い分の成績が割り振られるらしい。

 それも、一年も六年も関係なく、対等に割り振られると言う。

 が、生徒会の遊びで実力離れした割り振りもあるらしい。

 それはあまりにも残酷ではと思う。


 そして、まさにその残酷が俺に当たってしまったらしい。


 俺の試験は第七試合目。

 ただ、相手は学園ナンバーワンの実力を持った4年の先輩であり、揺るぎない優勝候補である人物。

 『生徒会長』神音かみのね 姫妃ひめ

 俺はそれが書かれた魔力黒板を見てもう一度、ゆっくりと、大きなため息をついた。


 ──「いやはや、顔も知らぬ少年だが、流石に可哀そうだとも同情してしまうな。」


 そんな事を呟いたのは、生徒会副会長の羽場はばつとむ

 厳かな装飾を施された生徒会室に彼の声が木霊する。

 木霊した先に居るのは、生徒会メンバー各位だ。

 その中でも今回の第七回戦の割り当てを行った書記のみや蓮実はすみが静かに口角を上げる。


 「まあ、どんなに頑張ってもあの会長には勝てないだろうしね。憐れむのも解るよ。」


 その癖ッ毛と大きな双丘を揺らしながら、楽しそうに笑みを浮かべたままそんな事を言う蓮実。

 蓮実の言葉に続け、会計、鬼禰嶋きねじま大廻おおばが少し悪戯な笑みを浮かべて羽場に言葉を投げかける。


 「とはいえ、副会長もノリノリじゃなかったっけ?」


 生徒会とは思えない水色のプルパーカー、その猫耳のついたフードを被り、ない胸を強調するかのように前のめりに羽場へ近づく。

 その様子を見て、羽場もそのオールバックに固められた中から垂れる一本の髪を眺める様に窓の外を見ていた眼を生徒会室内に戻す。

 それと同じくして黒縁の眼鏡を中指の腹で整え、声を発する。


 「確かに、そうだな。」


 その発言に合わせて、その口角をゆっくりと持ち上げるともう一度トーナメント表にその視線を這わせる。

 そしてもう一度口を開き、その心内こころうちを声にして生徒会室の室内に先程よりも大きな声で大気に巡らせた。


 「訊けば彼は今年の遠征で好成績を残したと言う。そんな人間に奢らせておくわけにはいくまいだろう? ならば、そんな出る杭、叩き潰してしまおうではないか。」


 そうして最後に、その顔を狂笑に歪めて言った。


 「権威は、永遠に。」

これから数話ほどは軽い闘技回がつづきます。

世冥はどのようにして窮地から脱するのか、そして、生徒会長の力、生徒会の目的とは──。

と、下らぬ前振りだけ残させていただきます。

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