表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

27/53

第27話 時空

後二話で、一章完結……です!

 ──暴風が吹き荒れた。

 それは、俺の振るった槍の穂先が大地を抉った事で生じたものだ。

 何故地面を抉る結果になったのか?

 答えは簡単、俺の攻撃が避けられたのだ。


 「ほぉ、中々の威力だ。だが、そんな物では私には届きはしない。」


 そんな声が聞こえたのは俺の背後だ。

 その方をゆっくりと振り向けば、其処には爺さんが余裕の笑みで立っていた。


 「──まさか、校長が犯人だったなんて……」


 そんな事を呟いたのは、教師陣だった。

 俺はその声で爺さんの名前を思い出す。


 「ああ、思い出した。海馬(かいば)だ。」

 「ちがう! 私の名前は改田(かいだ)だ!」


 俺の声に過剰反応する改田。

 きっと、間違えられまくっているのだろう。

 前世の俺と同様に。


 まあそんな事はどうでもいいのだが。


 「【威鋭(いえい)】」


 俺は槍を勢い良く突き出す。

 刹那、魔力で出来た鋭弾が真空をつくりながら改田に接近する。

 だが、気が付けばその姿は掻き消え、次に姿を現したのは俺の目の前だ。


 「だから言っているだろう? そんな物が届く訳が無いと。」


 その言葉と同時、俺は槍を剣に変形させ、その首を狙って剣を振り下ろす。

 流石に、いきなり振り下ろされた事には驚いたようで、改田の反応が少し遅れる。

 もう少しでその首筋に刃が当たる、そんな節、再び改田の姿が搔き消え、俺の剣は大地を切り裂いた。


 数10メートル先に亀裂を走らせ、亀裂の端が見えなくなってから俺は後ろを向いた。


 「いやはや、当たっていたらとんでもない事になっていたよ。パワフルだねぇ。」


 驚いたような顔でそう言ってくる改田。

 だが、本心は特になんとも思っていないだろう。

 取り繕うのがうまい物だ。


 「そんな事言っているが、そっちからは来ないのか?」

 「ハハハハハハッ! 面白い事を言うねぇ。今の状況で私を相手に出来ると思っているのかね?」


 そう言うと、魔力を練り上げ、無数の魔法陣を展開する。

 それは同一の魔法の様だが、即座に数えきるには時間がかかってしまう程の労だ。

 『千を扱えぬ者は一を極めろ、さすれば万の力と同等である。』そんな言葉をどっかで聞いた事がある。

 前世だったか、それとも、師匠からだったか……それは定かではないが、そんな言葉にのっとった戦法は、この場に身を守る物はないためとても効果的だろう。


 「ハハハハハハハハハッ!!!」

 「これを防げばいいんだろ? えらく簡単じゃないか。」


 俺はそう言うと、全ての魔法に対し、妨害の魔法を打ち込んだ。

 そうすると、発動寸前だった魔法は構成が崩れ、一気に暴発する。

 元々の魔法が炎系統であったためか、予想よりも、はるかに大きな爆発だ。


 「で、次は何かあるか?」


 俺はそう言いながら、改田に一歩近付く。

 後ろの仲間を守る様に、一つの魔法を展開しながら。


 「【闇極光(ダーク・ベール)】」


 そうすると、暗紫(あんし)色のカーテンの様な物が俺と改田を囲んだ。

 これは、周囲の空間と、此方の空間の一切を断絶する魔法。

 いわば、フィールド魔法だ。


 「これで、お前がどんな手段に出ようと、他に危害が出る事は無い。さてと、とことん()り合おうぜ……!」


 刹那、改田の背後から一気に白の背景が迫ってくる。

 気が付けば、俺と改田はまっさらな空間に飲み込まれ、只々何もない虚無で向かい合って立っていた。


 「なら……本気で行かせてもらおうか。」


 そんな改田の声が反響すると同時、壁、床、天井から四角い箱の様な物が現れ、一斉に俺を襲ってきたのだった。

さて、改田がどんなかませを見せてくれるのか……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ