12話 提案
えええええ4番隊隊長だって?カイトは心の中で言った。
「すげーな、カイト!」
ホソランがはしゃいでるがカイトはよく分かってなかった。
「あの、なんでぼく何ですか?」
カイトがドアリーさんに聞いた。
「なにを驚いているんだ。お前くらいの実力なら当然のことだろう。正直全体指揮でもよかったんだがな!わはは」
ドアリーさんがこたえた。まわりから拍手が聞こえてきてカイトはなんか不安になってきた。
「ううん、」
拍手の中王様が咳払いをした。拍手は鳴り止み、全員が王様の方に耳を傾けた。
「えー、というわけで作戦発表とその他諸々の集まりをこれにて終わりにする。この後は各自今日の分の勉強をするように」
ええええええええぇぇぇぇ3日前なのに普通に勉強するのぉぉぉ
というわけでカイトはそのあと一日中勉強したのかといわれるとそうでもなく、勉強の時間はスハオイと雑談をして過ごした。何時間か経った頃、スハオイさんが小さな声でカイトに耳打ちしてきた。
「カイトくん。リャカちゃんのこと好きでしょ」
ぎくっ!!!
なんてことだ!いつものんびりしてるくせに!スハオイさんにばれていた?!
カイトは慌てた。べつにカイトはリャカのことはなんとも思ってないが、やっぱり同じクラスのあかりちゃんに似ているところもあって少し気になってはいたのであった。
「はっはっはー。やっぱりね」
スハオイさんが笑ってる
「ねえ、デートに誘おうぜ」
スハオイさんが提案してきた。
えーそんなことできるわけ…カイトはスハオイさんの目を見た。その瞬間カイトはスハオイさんからいつもと違うオーラを感じ取った。
(この人…今本気だ!)
勉強担当のくせに勉強を全然教えてくれないスハオイさんが恋愛の話になった途端に目が変わっていた。
「空ならさこの奥の森からは星がめっちゃ綺麗に見えるよね」
ん?そこに行こうと誘えって言っているのかこの人は…!
するとそこに偶然リャカが通りかかった。
「ねえ、カイトくんが君と一緒に星空を見に行きたいんだって今夜」
スハオイさんがリャカに話しかけた。
うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおい!!!!
こいつやりやがったぁぁぁぁ!