四、
「へぇ、アリアが人に?」
カオスは皮肉の笑みをもったまま言った。
「はい、死神の頂点から出たい、という様なことも仰ってました」
「そう……」
カオスが床を見る。
少し考えたのか、ふっと顔を上げ、
「いいわ、人にしてあげる」
といった。
「アリアは今、何歳だったかしら?」
カオスの問いに、
「十四です。」
ロッドは答えた。
「そう、ロッドはアリアをつれてきなさい」
カオスの命令にロッドは声を荒げる。
「な…、カオス様!レマード様を此処につれてくることは…!」
「死にはしないわ。死神の名を捨てようとしてるんだから」
カオスはロッドの言葉を遮る。
「………わかりました。それでは失礼しました」
ロッドはその場を離れた。
「カオス、お前何を考えてるんだ」
「なーんにも、考えてないけど?」
「そうか……ならいいんだけどな…」
そういいながら、ガイアはカオスの部屋を去った。
死神街
「レマード様!」
ロッドは大声で叫びながら、アリアの部屋に入る。
「ロッド?なにかしら」
アリアは、声と共に扉を見る。
「カオス様は、レマード様を人にして下さるそうです!」
「な、それは本当なのね!」
「はい、カオス様はレマード様をお呼びです。神の領域でお待ちしているとの事でした」
「わかったわ。ありがとうロッド、下がりなさい」
「かしこまりました」
そう言うと、ロッドは急いで神の領域へ向かった。