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Nの過去
しばらくして…
私はNに聞いてみたいことがあった。
「…ねぇ、そういえば」
「ん?」
「Nってさ、あの…」
「あぁ…どうして楽器が得意なのか?」
言い出しにくかったけど、気になってたの。
「う…うん。べっ別にからかってるとかそんなんじゃなくて!!」
「わかってるよ。
小さい頃から親代わりの人に勧められて音楽やってたんだ。」
「親代わり…?」
「うん、ボクにはお母さんやお父さんがいない。
うーん…ものごころついた時にはもういなかったかな。」
「ごっごめん!!そんなこと知らなくて…」
「いいんだ。実際、お父さん達のことは覚えてないから。
独りになってからしばらくして今の親代わりになってくれた人に出会ったんだ。」
「うん…」
音楽の話を聞いたら、
Nのお父さんとお母さんの話になった。
Nは、動物と話せる男の子ってだけじゃなくて
いろんなものを抱えて生きてきたんだ
そうじゃない…
いろんなものを抱えてきたのに、
彼の能力が彼から周りを遠ざけたんだ。
だから、私が友達って言うとびっくりしてるのかも。




