その2「捧げられた“物”」
異世界へ飛ばされた俺は辺りを見渡した。空は黒色。…いや、厚い雲で覆われているだけか。もしかすると不吉の予兆なのかもしれない。
「それはゲームに影響されすぎだ。今日は偶然悪天候でな。」
そう答えたのはドゥルァエ・マンだ。
「まぁ、私はしばらくどこかへ行っているよ。一応、この村の守り神やっているんでね。しばらくはここで待っているが良い。」
おいおいおい!アレで守り神なのかよ!?不気味なのになぁ。
俺はしばらく待つことにした。すると猫っぽい見た目でいて、人間らしい何かが来た。
「お!おわ〜!?あばばばば…あ、アレ?あっ!あの〜」
とても慌てている様子だ。声をかけてみよう。
「あのー、すいま」
「あなっ…あなた!もしかして!我龍天睛様ですかッ!」
「あ、ハイ」
「あ〜、あ〜あのっ!こっ!こちらへどうぞ」
そう言われてついて行った。どうしたのだろうか。なぜこんなに慌てているのか。
ここは小さな村のようである。直径500メートルあるかないかくらいの。周りは森のようで、奥には山もある。そして俺は村の門の前ある古びた井戸の前に飛ばされた様だ。だが、門と言ってもそんなに立派なものでもない。悪い言い方をすると、お飾りのようなものだろう。
そして何より…だ。村の人々は全員猫っぽい見た目をしている。いや、猫だ! だんだんと混乱してきた。
さて、一番奥の大きな建造物が見えてきた。そして入るように言われたので入ってみる。
「はっ!もしや我龍天睛様ですか! よくぞいらしてくださった!」
そういったのは茶髭の男。いや、猫のような。
「突然ですいません!よろしければ、我らの王になっていただきたいッ!」
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これではじめの部分に繋がるわけだ。よく見ると周りの若者たちも、猫っぽい。だんだんと落ち着いてきた…気がする。
とにかく状況を知りたい。なぜ俺が王なのかを。それを聞いた。
どうやら前の王がしばらく前に亡くなったらしい。そもそもこんな小さな村に王なんて、とも思うかもしれないが、もともとは歴史ある国だったようだ。猫の。魔法大戦と言うものがあったらしく、大敗したので、ほとんどの領土は没収、そして他の種族から身を隠すため山奥にこもる暮らしになったらしい。種族と言うものはたくさんあって、この猫人族は山暮らしがそれほど好きではないそうだ。なので、領土を奪還したいと。しかし、王がいない。そこで村の若者から王を選出することになったらしい。そこで見事一人の若者が選ばれた。
「じゃあ、何故俺がこの世界に飛ばされたんです?」
「この話には続きがあります。しばらくお聞きください。」
選ばれた若者の名前は、アーサー。黄金の毛を持つ若者らしい。…なんだと!?俺をさっき門から案内した男ではないか! どうやら能力はたかいが、メンタルが弱すぎるようだ。いつもビクビクしていて、また、危険時には真っ先に逃走する。そこで、この国随一の占い師が占ったらしい。守り神に異世界に適当に飛んでもらい、一番はじめに飛んだ場所にいる者が王にふさわしいと。
本当か!それ!
「本当ですとも」
おっと!声が漏れてしまったようだ。
そして、守り神に異世界に飛んでもらうのには、必要な者があったらしい。まさかっ!?誰かの命とかか!? あの青白ヤロー! そんなゲスなことを…
「違います。捧げたのは生命ではありません。」
…じゃあなんだろう?食べ物とか??ってかまた声が…
「村の女性のパ✻ツです。」
なっ!なんだとー!アイツッ!そんなもの要求したのかっ!
どうやら本当にドゥルァエ・マンは変態だったらしい。
「敵襲!敵襲!」
茶髭猫と話していると、村の門の方からカーンカーンと言う音がなり響いた。




