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第六話  コンバート

 あの後無事(?)学校に着いた俺は、授業一回分まるっと説教に終わる羽目になった。今でも、なんであんなに眠かったのか、またなんで2度、3度寝を決め込んでしまったのか分からない。そんなに疲労がたまっていたのだろうか、俺は。 そのあと授業がひとつあって、昼の休み時間に至る。初春の陽だまりと肌寒さが一緒になったような空気。なかなか心地が良い。こういう日は、外で散歩でも...する気にはさすがにならないけど。


 5、6限目が終わった。ようやく学校が終わるわけだけど、今日はなんか憂鬱だ。家に帰れば十中八九、お説教が待っている。なるべく遅い時間に帰りたいのだが、出来るだけ時間を潰さないといけない。部活は───、やる気が出ないからパス。今日はもう言い訳を考える気力もない。無断欠席だ。俺は当てもなく駅にむかい、ホームのベンチに座った。今日は確か例のお店は休みだったはず。だから、美少女を愛でることも出来ない。まあケータイのギャラリーを開けば虹(意味深)の世界があるにはあるんだけど、公共の場で──ねぇ...。今朝のことを思い出した。眠りが浅かったからか、たくさん夢を見ていたような気がする。内容が思い出せないのは、まあ仕方が無いよな...。よし。たまに出来るやつをやろう。あれだ、もう一回寝ると、夢の続きが見れる、というやつ。過去に最長3日連続で同じ世界観の夢を見ることに成功している。今日ももしかしたら────。ベンチに座ったまま、瞳を閉じて、リラックスした姿勢をとる。どんな夢だったかな。美少女はいたっけ.....?





 意識が復活した。起きたのか、それとも───。

 尻にベンチの硬い感触はない。動物の足音みたいな音もが聞こえた気がした。俺はそっと目を開けた。緑。どこを見ても、緑色一色だった。目のピントが合わさるにつれ、それが植物であることが分かった。足下には低木類や、シダ類?みたいなのが生えている。ほんの4、5メートル先にはうっそうと木が群生している。森の真っ只中みたいだな、ここは。森の中の、少しひらけたところにいるみたいだ。ん?夢───なんだよな。最初からこれが夢だと自覚できている。経験上、自覚がないまま夢が終わってしまうと夢の記憶がほとんど抜け落ちてしまう場合が多い。けど今回は───。いい夢になりそうだ。

 さっき聞こえた足音はなんだったんだろ。魔物系だったら早めに立ち去るが吉。とりあえず木々の中に突入してみることにした。

 木、木、木。後ろを向いても、木。目線を戻しても、木々ばかり。うん、当たり前だな。

 昔、家族と登山をした頃のことを思い出した。あの頃はまだ小さくて、木がものすごく大きく見えた。まるで絵本の中に入り込んだようになって、夢中で歩いてたっけ....。それから10年近く経って、もう二度と体験することも無いだろうと思ってた感覚。俺は今、もう一度だけあの頃に戻って、夢中になって森の中を歩いている。1本1本の木が、それぞれ俺の知る木の長さの1.5倍、いや、2倍はある。そして何より、緑が深い。大気の汚れた我々の住む世界では決して出会うことの無い、強靭な生命力であふれている。今度からは町中にポイ捨てとか、やたらにゴミを増やすのは辞めようとこっそり誓った。うん、辞めよう。 時折り、目の前を光る粒子が舞っているのを見る。キノコの胞子かな?

 しばらく時を忘れて歩いているうちに、とうとう森を抜けた。とは言っても、木が無くなっただけで、人の手のついていない草原が広がっている。人の気配がしないのだ。 いや───。

 遥か遠く。山脈が連なっているのが見えるのだが、あっちの方はだいぶ天気が悪そうだな──。山が灰色の傘を被っている。

 その、少し下あたり───。あれは、そう、異世界になら必ず1つはあるであろう建物───、城だ。本当に中世ヨーロッパを想わせるような構造の城だ。さっきまでまだ明るかったのに、今では城が夕焼けに染まっている。こっちの空はまだ晴れているからとてもきれいな夕日が見える───だいぶ欠けてるような気がするけど。てかほとんど欠けてるけど。



 西(?)の空には、異常に明るい真っ赤な三日月が浮かんでいた。

投稿したつもりになってました....。執筆中小説のとこをみたら、なんか未投稿の小説がおわしますと。あわてて今更投稿した訳でございます。書くだけ書いて満足してました。あわせる顔もございません。まあ、あわせるような機会は無いとは思いますが...。

 

 しばらく、書き溜めしようかなと覚えて(古典表記)みたりします。溜めてから定期的に投稿、なんて出来たらな~。

 デキタラナー......

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