老人と不良
ミサは老人の後をつけていた。老人は住宅街を抜け、国道沿いを歩き、あと少しで電気屋に着こうとしたとき、学ランを着たリーゼントの昭和風な不良の二人組が、老人に絡んできた。
ミサ「さすが年寄り、アンドロイドにすぐ絡まれるわね。」
トール「おいジジイ、お前らの年金て、月100万あるんだろ、働きもしないでそんなにもらって、これはもう死刑だな。どう思う?ヒロヤ。」
ヒロヤ「ああ、それは死刑だな。とりあえず殴っとこうぜ、トール。」
私「な、何を言ってるんだ、そんなに年金をもらってるわけないじゃないか。」
トール「いやいや、俺の情報ではそういうことになってるぜ。」
ヒロヤ「俺もだ。」
私「君達はアンドロイドなのか?たぶん、そうだろ。君達は老人を殺すようにインプットされてるんだろ?」
トール「あったり~。」
ヒロヤ「オラッ」
ヒロヤは、私の腹をいきなり殴った。
私「うぅ・・・・。」
私は腹を押さえて、その場にうずくまった。
ミサは、少し離れた所からその様子を見ていた。
ミサ「あの不良のアンドロイドは、かなり旧式だから私なら楽勝ね。」
トール「オラッジジイ立てよ、ここにゴングは無いんだよ!!オラッ」
トールは私を無理やり立たせ、ヒロヤと同じく腹を殴った。
私「ウオエッ」
私は嗚咽をしながら、地面に倒れてうずくまった。
私「ミ、ミサ、た・・・す・・・け。」
私は、ミサ、助けてくれと叫んだのだが、あまりの激痛で、声が言葉にならなかった。
ミサ「やれやれ、しょうがないわね。」
ミサは不良の二人組のところに走って行き、いきなりトールに飛び蹴りを喰らわした。トールの首がもげて、トールは立ったまま動かなくなった。続いて、ヒロヤの背後に回り込み、脳天から落ちるバックドロップを喰らわして、すかさずスイーパーホールドで首をもぎ取った。
ミサ「大丈夫ですか?またこの首を役場に持って行って下さい、貰えるお金は、あなたの好きに使っていいです。」
ミサは、トールとヒロヤの首を、倒れている私の近くに放り投げた。
私「あ、あ・・・りが・・・とう・・・ミサ。」
ミサ「年金100万もらってるって本当ですか?」
私「そ・・・ん・・・」
ミサ「やっぱりそうなんてすね、なら、アンドロイドの首で、役場から貰ったお金を没収します。」
ミサは、仰向けに寝ている私の腹を10発ほど殴り、私の財布をズボンのポケットから取り出して、その中から3万円抜き取った。
ミサは、掃除の続きがあるからと言って、去って行った。
私は、殴られた腹の痛みが治まるまで、その場に仰向けになっていた。
私「ミサに助けてもらってると言えるのだろうか・・・・。」




