雨野家の日常スタート!
夜中…こんなに育児が大変だとは思わなかった…
「あぁ~うぅ~」
末っ子の錦の夜泣きが始まった…これで8回目…
ヤバイ…もう限界…寝たい…
時刻は、午前3時を過ぎた頃。俺、雨野榛昌は非常に困ってます。
ベビーシッターを、頼みたい…保育所に預けようかな…
何て、ことを考えてたその時、紬が部屋に入って来た。
「お父さん大丈夫?」
あぁ~女神やぁ~
「正直限界…」
お母さん役は、いないのかよ!?
「しょうがないよね…お母さん死んじゃったばかりだし…」
お母さん死んじゃったの!?
「あ、あぁ~だな…」
マジかよ~何て設定作りやがるんだ!あの、あほ親父!
「私が、面倒見とくからお父さんは寝ときなよ」
ありがとう。紬。
「じゃあ、お構い無く…」
そく寝した。
朝、起きるともう既に皆起きていた。
「おはようー」
一応挨拶をしてみた。
「おはよう!パパ!!」
お、渚か…可愛いなぁ~
「もう、出勤の時間だよ?」
出勤の時間!?俺の、出勤場所はここだぞ?
「今日は、お仕事お休みなんだよ~」
何て、嘘をつく。
「そうなんだ~じゃあ、私たちは学校行って来るね!!」
学校に行くのか…何処の学校に?このへんの学校だったら、あの超御坊っちゃまと、お嬢様が通いそうな、学校しか無いが…まさかあそこに!?
「あ、あぁ…行ってらっしゃい!!」
本当に、親父何にも言ってくれないんだから…
「パパ…幼稚園バス来ちゃうよ?」
そうか~渚は、幼稚園児だよな…ってえぇ!?
「何時に来るの?」
まず、5歳児に時計何か読めないよなぁ…
「短い針が、8で。長い針が12になったら来る。」
短い針が8?って事は8時!?今何時だ?7時50分か…
「渚、教えてくれてありがとな!」
と、言うと渚は顔を綻ばせて恥ずかしそうに笑った。
幼稚園バスということは…私立か…
「そう言えば、錦は?」
一番忘れちゃいけないやつを忘れてた~!
「錦なら、ねんねしてるよ!!」
よかった…ちゃんと寝てくれてるんだな…
「よし、バスそろそろ来るから準備しとけよ~」
「うん!!」
何て、純粋で可愛いだろうか…
「おはようございます。渚くんパパ!!」
幼稚園の先生って、可愛いなぁ…
「お、おはようございます。」
何、緊張してんだよ俺は。
「先生おはよう!!」
「渚くんおはよう!!じゃあ、お預かりしますね~」
何時に帰って来るんだろうか…
「はい、お願いします。」
「バイバイパパ!!」
小さい手を一生懸命振っている渚を見て、俺も大きく手を振った。
「さてと、錦の世話でもするか~」
来月には、ゴールデンウィークもあるし皆で出掛けたりしたいな…って何言ってんだよ俺は。ただの実験のための…偽装家族なのに…
何で、こんなにも…あの子達の事を…