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2_Resume-1
念の為にと、死体は学校裏の山へ夜中に埋めておいた。
学校があるのは結構な田舎町だ。殺した場所から一駅―――と言ってもそんなに離れていない―――所にあるのに、建物や住民の数には驚くほどの差がある。そんな町を夜中に外を出歩く人は少ない。こんな何もない町に感謝をしたのは初めてだ。おかげで、特に苦労もせずに、運んで埋めることができた。
次の日。殺してから二日目。さすがに親か学校かが不審に思ったのか、校内がざわつき始めた。
「おい、お前がなにかしたんじゃねぇだろうな」と、いじめグループの活動も再開したようだった。
「何も、知らないよ」
「嘘吐いてんじゃねぇよ!」
罵られた。
殴られた。
蹴られた。
踏まれた。
ゴミのように捨てられた。
また、始まった。
始まったら、終わらせないと。
僕は終わらせ方を知っている。
突き飛ばしてから、手の感触が消えない。
殺してから、あの暗い快感を忘れられない。
僕は終わらせ方を知っている。
顔が酷く歪んだ。気がした。