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浄化
「フー、フー!」
カレンは異常に興奮して、私の等身大フィギュアに飛びついたり舐め回したりしていた。
「これはどうしたもんだろうねえ」
「どうでもいいからとにかくなんとかしてくれ」
「あ、そや!」
ウララが何か思いついたらしい。
「カレンの苦手なニンニクの汁を塗ってみたらどうやろ」
あまりいい案とは思えないが、実行することにした。
家庭科室からニンニクをもらってきて、私のフィギュアに汁を塗る。
何故都合良くそんなものがあるのかは、考えないようにする。
で、効果のほどは。
「フー、フー!ペロペロ」
「効果無しじゃないか」
「良かったな、カレン。ニンニク克服できたで」
「そんなことを言っている場合か」
困っていると、コノハが言った。
「フィギュアから出ている、この強烈な邪気をなんとかしないと。この学園で最も聖なる場所で浄化するしかないわ」
ということらしい。
「この学園で最も聖なる場所ってどこだ?」
「仏の力が強烈に出ているところ」




