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小湊ヒマリの場合
小湊ヒマリは天使の生まれ変わりである。
彼女は尋常でないくらいの不思議ちゃんであり、そのまわりには、いつも摩訶不思議な出来事が起こる。
ある朝、ヒマリが通学していると、突然声をかけてきたものがいた。
「ヒマリさん、ヒマリさん」
「あら?」
見ると、それはポケベルに羽の生えた、ポケベルの妖精であった。
「あなたたちは妖精界に帰ったんじゃなくて?」
「それがヒマリさん、助けてください」
ポケベルの妖精は語り始めた。
かつてポケベルは大ブームを巻き起こし、当時の女子高生の三種の神器とまで言われていた。
だが時代は変わり、今じゃすっかり廃れてしまった。
「成仏できないポケベルの魂が怨念となって、大量に残っているんです」
「それじゃあ私がなんとかしてあげますですわよ」
……で、こうなった。
我々の目の前には今、大量のポケベルがある。
「その妖精にもらった、とな」
「そうなのですわよ」
「それホンマの話かいな」
「でなきゃ説明がつかん」




