105/241
説明
「要するに、この学園には以前ウララが言っていた大仏殿という建物があって、仏教が苦手な私は寄りつかないが、とにかくそこには大仏があって、その大仏殿が今、左右に分かれていって、中から大仏が現れたと、そういうわけか。なぜ私はこんなに長いセリフで説明しているのだ?」
「ユミナもパニクってんな」
「で、どうなる?」
「こうなるんや」
大仏は立ち上がり、ズシン、ズシンとプープーちゃんに向かって歩いていった。
「要するに、あの大仏は動けるように作られているのだな?」
「学園の危機を守るために、極秘で備わっている機能や!知らんけど」
プープーちゃんは大仏を敵だと見做したようだ。
お互いにしばらく睨み合ったかと思うと、ガシッと組み合った。
「ロックアップや!」
「プロレスの序盤戦で組み合うやつか」
両者の力は拮抗しているように見えた。
「プープーちゃん!?」
ノエルの心中は複雑だろう。
「大仏様!」
ミツキは何も考えていないに違いない。




