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わがままと褒美って普通褒美でしょ

はいはーい、存在感を取り戻してさっさとこんな屋敷おさらばすんぞ。


そうですねー、あれから10分くらいして、あっち側から気づいたということで、時間押してるんだよこっちは!


はい、貴族、早く、トイレじゃないんだよこれは、貧乏ゆすりだよ。ほんトイレ、まったく。






「えーと、コウイチだったか。すまぬな、こんな水臭いような場に来させてしまって。大丈夫だ、これから貴殿の望む報酬にできる限り応えさせてもらう。」





そうですね、早く、そうしてもらいたいですね。アンモニア臭がしてきそうだ、、こんなところ。


とはいえ、報酬何でもかんでも言えばいいってことじゃない。もらい過ぎも勘弁。


だから、なんかあった時の後ろ盾みたいのを頼もうと思う。書類上の保護者がつくような感じかな。


そんなことをいってみる。「報酬でしたら、その、自分の冒険者としての後ろ盾になってくれますか?例えば、この冒険者は、我が家、そして当主によってその実力を認められた冒険者であるみたいな感じで。

貴族に囲われるまでの冒険者にはなかなかどこも手がつかない、要するに、変に突っかかってくる奴らのブロッカーをお願いしたいのです。」


「ふむ、しかし、そんなものでよいのか?おぬしは独り身だからいいおなごのいる店でも紹介してもよいのだが…、「…そ、そんなことまでは大丈夫です。それで、貴族様の名前を借りたいので、何かわかりやすい目印か何かあればそれをください。」なるほど、あいわかった。それでは、このマントをやろう。これは王様から下賜されたものの一つだ。私の名だというなら、それで大抵は通じるはずだ。」


「ありがとうございます。では、褒美を承りましたんで、私はこれで失礼s、「お父さま、そこの冒険者は私が雇うわ!」「えっ?」「ホルム?」


信じられないんですけど、このガキ。いきなり大人の会話に入ってきて。しかも、雇う?お前の子守りなんか誰がするってんだ。


そして、なんか駄々をこねる娘と、若干押されているパパさん。あー、なんか嫌な予感が、え、何パパさん、そのこっちに訴えてくるような眼は、あんた弱すぎだよ。


そしてガキ、こっちにらむな。俺悪くないだろ。褒美もらっただけだろ。取り敢えずこんなところは離れる。どっかの宿にでも泊まろう。


こうして、名を連ねたマントをもらって、今日はユキノちゃんの宿ではなく、その辺の近場の宿に泊まろうとして受付に並ぶと、しばらくしないうちに、兵士の見回りが多くなった。


そして、その手に持っている紙には、コウイチというもの、見つけ次第連絡という文字が。


うわ、ヤバウィーな展開、あのガキ、そこまでするのか、とりあえず、宿なんて場合じゃないわ。


そてに出ますわ、いますわ兵士。何だってんだ恩人に、ゴブリンけしかけたろか。


やはり、兵士だけでは見つからないと思ったのか、家族はもちろん、使用人や執事、料理人の姿まであるではないか。総動員法で勝てると思うな。


むしろ、使用人たちは嬉々として俺を探しているようだ。金か、金なのか。


ほんとに騒がしい。その功績で成り上がった貴族がこんな体たらくだとは、安心して眠れない。


しかし、俺は考えた。ユキノちゃんだったら、普通に泊めてくれるはずだ。


あんな、善良ぶった親ばか貴族なんぞ知るか。お前らはしょせんトイレなんだ。


だが、俺は違う。下水道という割とメジャーなところからユキノちゃんの家にいくのだ。


幸い、下水道はすぐに見つかった。そこから潜入し、入ろうと体を下水道の土管から入れたところで、なぜか、下水道入り口の蓋が閉まってしまった。


嫌な予感がしたので、下水道の水路の先を見ると、なんと、ホルなんちゃらのお母さんもといレディース総長の方が杖を金属バットを担ぐようにこっちを見てるではないか。ここ最近で一番怖い。


さすが元レディース総長、う〇こ座りを決め込んでいる、トイレにしてはあちらのほうに分があったか。





「あんた、やっと見つけたね。娘が話しあるってよ。あと、あたいだけ話にいれなかったな。一番気にくわねぇ!」





さっきまでお客な自分にも姉御肌だったのにもう裏切られた感じ。いったん分かれて戻ってきたらボクシング極めてたくらいの衝撃、南無ファミリーズ。


そして、ぞくぞくと黒マスクをしたレディースもどきが出てきた。あんなしなる鞭とか、モーニングスターとかさすが異世界だと思う。


仕方ないが、ここで概念解除。これ魔力半端なく消費するから、三回、いや、調子乗ってゴブリンに使っちゃったから、あと一回になってしまう。


やっぱり、多勢に無勢なんで、見た目はもちろん、因果律をちょっと薄めて、レディースの間を失礼します。


あとは、huu---------走るだけだ。俺駆け抜けていく。叫んでも因果律あれだからもの本の同人誌設定。


出口を見つけた。さすがにこちらまでは兵は回してなかったのか、ともあれよかった。


そして、見覚えのある宿屋があったので、急いで飛び込んだのだ。


時間も時間で、もう営業終了間近だったのか、外にあった看板を持ち運んでいるユキノちゃんと目が合った。


「あ、あの、孝一さんですね?今日はその、宿のほうが埋まってしまっていて申し訳ないn、「いいやどこでもいいんだ、お金は出すから匿ってくれないか。」、断られる前に早口にしてものをいう。


これで、大体はうろたえたり、うやむやで仕方ないような感じになるのだ。


ユキノちゃんも、「えっと、その、へやが…もしや…んっ…。」と頼める雰囲気になってきた。


そして、「あの、それでは私の部屋に招待しますね。」と顔がやけに赤いが、その恥を押し殺して部屋に入れてくれた。


しかし、ここで孝一はあることに気づいた。貴族をまいてきた焦りもあってか、自分が女の子の部屋におせっかいになるのだと。


huxo----------!まずいな、鼻血たれてきた。おかあさーん。どうすればいいのおかあさーん。


いや、何もしなければいいのだ。そう、平常心平常心、心肺オールグリーン、よし。


俺が先に横向きに寝転がっていると、失礼しますね、とユキノちゃんが入ってきた。




「あの、服はきてますから、避けなくてもよろしいんですよ。」




ああ、そうか。避けられてると思ったのか。悪い、しかも君の部屋占r、うう、う、薄い!


ネ、ネ、ネグリジェだと!?ああ、いや単にこっちだと布薄いほうが安いんだろうね、無防備。


だから、顔6、太もも3、胸1くらいで視線のローテーションをしていた。色白、むっちり、色白、眼福、色白。


そんな子が、私も眠らせてもらいますので、と少し、人ひとり分くらい距離を開けてきたのでしゅんとしてしまうのは仕方がない。


電気が消え、「あまりこっちに来ないでくださいね。」と優しく念を押されたら、据え膳どころかお手付き禁止のようなものだ。


さすがに、魔力もやばいので、急ぎ足で寝ることにした。女の子のにおいがした。宿屋って最高。




孝一が早くも寝る中、ユキノちゃんは、「え?どうして来ないの?なんで?うぅ悔しいよ。」と知らないところで涙を流すのであった。














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