ついていく、これ大事
異世界にやってきました。見渡す限りは草と大地。
城下町イベントは期待していないよ。着けば別。
ところでここどこの草原?モンスターいない?
あーね、モンスターいるわー。俺ハンターね。
ついでに冒険者と鬼ごっこしてるみたいなんで近づいてみますか?
「すいません、何してるんですか?」
「お前何のんきにって誰だ?」
なんかモンスターより警戒されてないすか?僕?
確かに相手ウルフなんですけどね。充分怖い。
そしたら知らない奴の方が悪であると。世知辛い。
まぁ、善意の人が少ないこと。悪意は盗賊だけに。
そしたらまずは、武器だな。そいつから奪うか。
「武器貸してください、借りますね。」
と冒険者さんから取り上げ、タゲをこっちに。
お、鎧着てない俺の方きたわ。ウルフの坊や。
これは闘牛士の要領なんだが、普通に避けるか。
ウルフが来ます。真っ正面で構えると見せかけて横向いて後ろにピョン。
飛んだら着地地点がその延長戦だろ。ウルフ落つ。
なら、着地地点より後ろに飛ぶ。ウルフミスる。
そして、リーチと態勢に余裕がある俺の一撃。
シュッ。
ステータスは一応概念がないので定まらないみたいですね。これで、注文の不備の確認は済んだな。
とりあえず、この鉄の剣でもバターみたいにウルフをスライスできますわ。はい、チョンパ。
冒険者さんに鉄の剣をお返しする。血まみれだけど。
すると、当然あんたは何者なんだ?どこから来た?
と聞いてくる。
それが知りたければこの近くの町の通行料と冒険者登録にかかる金をくれと言った。
断ると怖かったのかきちんとわたしてくれた。
どうやら、どっかの脳のない坊ちゃんと思われたらしい。
そして、俺は自分の素性を薄ーく喋った。
異世界人なんですーと。違う世界から来ましたーと。
その人たちは異世界人という言葉にピンと来ない。転生者でもダメだった。仕方ない、雄弁なるマウスよ。
とりあえず、ここ最近の記憶がなくて、きっと薬かなんかで眠らされてその隙に取られたんだと被害者ぶったことを言ったら、たいそう信じてくれたみたいで。
えー、だってこっち女性に荷物盗まれたって言っただけだけど。スープ飲んだら眠かったんだけどって。
そんなに引っかかりやすいと思われてるの!?
マジ坊ちゃん扱いじゃないですか。身なり?それな。
あ、マジですか。お金を持ってそうな若くてハンサムな青年でってことか。
ということは、身なりがよく見える。
冒険者のような野蛮なものではないと。
ついに顔面補正ハイスペックきました。
まぁ、取り敢えず、冒険者さん態勢立て直すみたいで私も賛同して付いていくと。
ついでに荷物持ちをした、なるほど、包帯とか持ち歩く系の。ヒーラーは貴重ならしいもんで。
魔法は特に珍しいわけでもないが適正があるらしい。
まぁ、こっちは適正の概念が無いんで多分大丈夫。
レベルはあるらしい。知ってた。
俺はいろいろぶっ飛ばしてる。付与の概念がないから自分にもかけれる。
人以外の全てのものにもかけれる。
迂闊に使うのはやめよう。責任取れない。
ちなみに詠唱の概念はないので使いたいと頭で考えたら使えた。
あれだな、AI機能って奴だ、思うだけ。
そこから魔法の効果だったり、行使だったり事象だったりは俺が面倒なことは一切ない。
あくまで女神効果は俺限定なのな。特別扱いGJ。
スキルにはない力として武術みたいのがあるらしいけど、一応それっぽい動きもできる。力技で。
この世界のお金の価値は1ネルからである。
まぁ、1円みたいなもんだ。
そして奴隷という制度も未だに存在しているらしい。
しかし、殺人に関してはどこも寛容ではなく奴隷だからって殺してもいいわけじゃない。
衰弱死も面倒が見切れなかったとして持ち主が処罰される。
道徳はこの世界でもある程度敷かれてるようでと。
冒険者同士の喧嘩もご法度だが、決闘とかいう抜け道があるらしい。互いの合意ありきと。
ルーキー狩りとかビギナー狩りとかそういうのはないみたい。それも、まぁ決闘次第と。
いや、俺が弱いわけじゃない。俺は手加減が効かなくなるだけ。ちょっと簡単に切れちゃうだけだ。
今向かってるルビット村は割とのどかな雰囲気で居心地良さそうだと。ここ故郷にしようか。
あと盗賊もよほどのことがない限りいないらしい。
プライドの高い落ちぶれた家族が資金集めのためにとか前例があったが、基本貧乏は奴隷になるとか。
なんて情報収集をしていたら村に着いた。
通行料は50ネルだった。まぁまぁ。
幸い、お金は少し貰っている。
冒険者ギルドでカードを発行して冒険者になろう。
宿屋もあるみたいだからあとでいってみよう。
こう言う何もない平和な展開も悪くないな。
さっさと美女に会いたいもんだな。