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第5章

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、はぁ、はぁ、はぁ…何だ…夢か」

本当に夢なのかそれとも現実なのか…本当に曖昧な所に俺はいたのかもしれない。

「そうだ、あそこに行かなきゃ…」

あれ?何で俺はあそこに行かなきゃいけないんだっけ…?

「目覚めましたたか和人さん」

「あなたは誰ですか?」

「私は貴方の担当医の鈴木です。単刀直入に言います。貴方は重度の記憶障害に陥っています」

「そうですか…でも俺はあそこに行かなきゃいけないんだ」

「あそことはどこですか?」

「分かりません。でも行けば何か分かるかも知れません」

「そうですか。あなたが倒れていた所にこんな紙が落ちていました」

そこには『あの山で君を待っている。大好きな和人君に』この手紙を見ていると俺は怒りが込み上げてきた。

「行かせて下さい。行かなきゃいけないんです」

「ええ、良いですよ。行けば貴方も何か思い出すかもしれない」

「ありがとう鈴木さん」

俺は走った。あの山を目指して。途中で靴が脱げて足が血だらけになった。でも走った。俺のポケットには入れた記憶のないナイフがあった。この服は手紙と一緒にあったそうだ。そして山頂についた。そこには手を縛られて吊るされる女性と汚い笑顔を浮かべた男が立っていた。思わず口に出して叫んだ。

「榛名を返せ!恭二」

「うるさい、黙れ和人!僕の榛名に手を出したお前が悪いんだ。さぁ勝負しろ、この女を掛けて」

何のことだか俺には全く分からなかった。でもやらなきゃいけないと思った。すると恭二は懐から小刀を出した。俺もポケットにあったナイフを取り出した。それを左手に持ち腰を低くして構えた。

こんなことを前にもしたな。と思った。そして俺は恭二と斬りあった。お互い傷つき最初に恭二が倒れた。俺は頭痛がした。さっき見ていた夢のようなものを思い出した。怒りが込み上げてきた。そして有り得ないくらいの憎しみを込めて何回も何回も恭二を刺した。

「死ね!死ね!死ね!死ね!!」

あの時もこんなことをしたな…気を失った恭二、走り近ずいてくる榛名、そしたら恭二は銃をとって榛名を撃ったんだ…

何で俺はこんなことを知っている?そう思うよりも先に俺は恭二の方向を見た。すると奴の手には銃が握られていた。

「そうだ…」

同じ過ちは繰り返したくない…そう思った俺は恭二にトドメをさした。俺は持っていたナイフで女の縄を斬った。すると女は俺に抱きついた。

「ありがとう和人君!助けてくれるって信じてた!!怖かった…怖かったよ!!」

女の泣いた顔を見て俺は全てを思い出した。あの夢のことも今までのことも

そうだ俺は榛名が好きだった。ずっと前にもそしてこれからも。すると花火が大きな音をたてて空で弾けた、

ヒューーーーードオォォン

「やっと見られた…」

俺は言った。すると榛名が

「ん?何て言ったの?」

と聞き返した。だから俺は言った。

「前は守れなくてゴメン。これからは命に変えてでも俺はお前を守る。大好きだ榛名」

「うん。ありがとう。私も大好きだよ和人君」

とある夏の夜、俺達はやっと花火を2人で見られた。何100年も時を超えて…




終わり

いよいよ最終巻です!!まだまだ書き続けますのでもしよかったら読んでみてください!!

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