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012 新たなる展開

 

 動物が多いけどモンスターもそれなりに生息しているようで、とりあえずメシになりそうなのをいくらか狩る。

 セーフティゾーンで食事をして、粉砕した水上機もどきで掘っ立て小屋を作る。

 もちろん在庫のトレント材も使用して、それなりの物になりはしたが、どうにも安っぽいと言うか粗末なと言おうか。

 それでも雨避けぐらいにはなりそうなので、ひとまずオレの棲家になった。


 そんなある日の事、ステータスに新たなスキルが増えていた。


 《創造》とか言われても困るんだけど、何でこんなのが増えた?

 どうやら飛行機と掘っ立て小屋を作った事が関係しているようなんだけど、これで何がやれるんだろう。

 そう思っていたら、魔道具作成に補正が付くようで、素人魔道具作成をやり始める。

 なんせ転移用の石はあるんだし、転移魔法陣が組めたら元の大陸に戻れるって事じゃない。

 試行錯誤のうちに《魔道具作成》ってスキルが増え、製作は順調になっていく。


 そうして遂に……


「新大陸行き転移魔法陣完成!!」

「おいおい、マジかよ」

「どうやって向こうに行ったんだ。まだ海中エリアはクリア出来てないんだぞ」

「転送料金100万」

「くそぅ、足元を見やがって、てめぇ」

「フカシじゃねぇのかよ」


 海中エリアが解放されない限り、値下げはしないから利用しないでね。

 一応はこうして周知させとかないと、海中エリアが解放されてすぐにとか、変に邪推されても嫌だからな。

 船のルートが確定したから解放したって事にしたほうが、黙っていたとか思われるよりましだ。


 その為にも早く解放して欲しいけど。


 新大陸に開拓村っぽいのを作り、その中央にはセーフティゾーン用の魔道具と結界用の魔道具、その傍らには転移魔法陣を設置して何とか元の大陸に戻れた。

 もちろん自分用の家は拵えてあり、あの掘っ立て小屋は今では倉庫になっている。

 そして庭には各種の魔道具を設置してある訳で、かなりの敷地なのは製作者の特権と思って欲しい。


 新大陸の中央山脈に強力なモンスターが居るものの、沿岸部ではそこまでの事もなかった。

 なのでそこに開拓村っぽいのを作った訳で、入植者を募集しようと思った訳だ。


 それにしても《大工》なんてのまで付くとは思わなかったよ。


 だから家を作るのもそこまで難しくなかったんだけど、オレって召喚士だよな?

 もうさ、自分が何の職業だか分からなくなってんだ。

 本当に銃が持てる日が来るんだろうか。

 段々と諦めの境地になりつつあるんだよ、最近。


「お前、新大陸に渡ったんならさ、海中エリアボスの討伐に参加してくれよ」


 参ったな、まさか飛行機で渡ったとかちょっと言えない雰囲気だぞ。

 なのでまた砲のカスタマイズに取り掛かる。

 実は発想の転換を思い付き、砲に爆弾を取り付けて水の魔法で推進させる、いわゆる魚雷を作ろうと思ったんだ。

 爆弾に、強化爆弾と、2つ召喚して改造した砲にセットしてやれば相当の威力になるはず。

 確かに毎回召喚の必要はあるけど、これが今現在最高の威力になるだろう。

 奇しくもあの砲の練習で射程とか命中とかも上がったようで、以前よりはましな事になっている。

 これなら恐らく実用には足りると思う。


 そんな訳で数日後のエリアボスに挑戦になる前に、何とか開発出来たのは良かったと思っている。

 セット召喚して対象に向けて射出で水中を進んで何かに当たって……ええと、モンスターは何処だ?

 構想のままに沖合いのモンスターを瞬殺出来た。

 なんせ派手に爆発するんだもん。

 さすがに『強化爆弾』と『連鎖反応爆弾』のセットは洒落にならないようだ。


 うんうん、これ、いけそうね。


 海中戦は色々と大変なようだけど、魔道具も色々と開発されているようで、呼吸に困る事はなかった。

 となると後は水中でのマナ補填をどうするかだけど、容器にストローみたいなのを取り付けて、水中でそれを飲んでの回復を考えた。

 吸わない限りは海水に溶け出さないようにするのに少し苦労したけど、これも何とか確立出来た。

 容易に水に溶けない食材をコルク代わりにして、咥えて歯で抜いて飲むって方式にしたんだ。


 食材なら食べても問題無いしね。


 そうして当日、参加者全員に貸し与えられた、空気の出る魔道具を背負い、思念で通信の出来るこれまた魔道具を装着し、いよいよ海中エリアボスと対峙する。

 まずは1発かましてくれと言われ、お披露目の意味でもあるので召喚して射出する。

 水の魔法を放出しながら召喚砲魔改造魚雷は海中を進み、ボスに当たって派手に爆発する。

 さすがに威力も高いけど、消費魔力も半端無い。

 数発でマナ補填しないとすぐに枯渇しそうだぞ。

 威力を上げようと魔改造の結果、2種類の爆弾を複数取り付けたからな。


 《うほー、とんでもねぇな》

 《衝撃がここまで届いたぞ》

 《効いてる、効いてるよ》

 《今だ、撃てぇぇぇ》

 《《《《うおおおお》》》》


 またぞろ遊撃の位置取りとなり、水中銃の面々がヘイトを取った頃に後ろからまた射出する。

 前と後ろからの攻撃に、ボスは右往左往する事になり、HPバーはひたすら減っていく。

 元々、周囲を囲んでの攻撃だったらしいんだけど、水中銃の破壊力がそこまで無い為、人数の多いほうにヘイトが集中し、均等にしたら何処に攻撃が行くか分からない状態だったらしい。

 そうして削られて削られて人数が減り、次第に有効打にならなくなって撤退ってのが毎回だったとか。

 確かに魚雷もそこまで破滅的な威力じゃないんだけど、1発1発の衝撃がかなりあるようで、瞬間的なヘイトが稼げるようだ。


 海蛇の化け物のようなボスに対し、頭と尻尾にそれぞれヘイトを稼ぐ存在が居た場合、頭脳が1つしか無いからどちらかがお留守になる。

 チクチクと頭への攻撃で主にそちらを優先する事にしたようだけど、尻尾が遂に千切れてしまう。

 そうなるとこちらに注意を向けるようになるんだけど、頭への攻撃が派手になると共に、またぞろヘイトがそちらに向かう。


 痛みは感じてるのかな。


 千切れた尻尾の隙間から、ボスの身体に召喚した連鎖反応爆弾をひたすら埋め込んでいき、離れて魚雷をそいつに向かって撃つ。

 最大威力の魚雷がまず爆発し、それに埋め込んだ爆弾が次々と誘爆し、猛烈な勢いで胴体が粉砕する。

 強烈にヘイトを稼いだオレに対し、ボスが向かって来るのを必死で回避しまくっていた頃、水中銃の連中がボスの頭を囲って一斉掃射を開始する。

 ボスのHPバーは黄色から赤に変化し、もうじき終わりになると思われた。


 最後にオレを食おうと思ったのか、でかい口を開けて……魚雷発射。

 口の中で派手に爆発し、それが止めになったのか、動きが止まって沈んでいく。


 《うおおおお、倒したぞぉぉぉ》

 《エリア解放だぁぁぁぁ》


 海中エリアが遂に解放され、船団は満を持して大陸へと向かう。

 それに合わせて転移魔法陣を開放し、開拓村へと人が押し寄せる。

 世界は新時代を迎えようとしていた。


 さて、これでオレの役目も終わったか。

 後はのんびりと過ごすだけだな。

 結局、銃は撃てなかったけど、こういう生活も面白かったな。


 大多数のプレイヤーが新大陸に向かうと共に、旧大陸では緑が少しずつ増えていくようになっていた。

 運営も放置ばかりじゃなかったのね。


 まあいい、オレはまた蛮族な生活をやっていけばいいだけだ。


 ~☆~★~☆


 名前 カイト

 職業 召喚士・砲術士

 階級 蛮族LV.86

 汎用スキル 《銃撃LV.12》《装填LV.34》《命中LV.35》《威力LV.33》《射程LV.35》《砲撃LV.28》《木工LV.16》《大工LV.7》《創造LV.6》《魔道具作成LV.15》

 職業スキル 《召喚LV.44》


 召喚リスト

『初期銃』『砲弾』『強化ロープ』『連結器具』『トゲ付き砲丸』『茨のロープ』『爆弾』『セット召喚』『伸縮ロープ』『強化爆弾』『伸縮茨ロープ』『誘導弾』『連鎖反応爆弾』『強化ワイヤー』『広範囲親子焼夷弾』『時限発火装置付き爆弾』『砲改造』


 セット1 『トゲ付き砲丸』『強化ロープ』『連結器具』 

 セット2 『爆弾』『強化ロープ』『連結器具』

 セット3 『強化爆弾』『強化ワイヤー』『連結器具』

 セット4 『水魔法射出砲』『強化爆弾』『連鎖反応爆弾』×5

  

見切り発車のせいか、どうにも発想が沸かないようで、どうしようもなくなりました。

今度はじっくりと構想を練ってからにします。

中途半端になって申し訳ありませんでした。

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