ラッキースケベ
俺はラッキースケベがよくある。それは主にパンチラだ。
昨日は目の前のjkが前に落ちた財布を拾った時に、パンがちらりとした。
一昨日は、強風が吹き荒れて、25歳ぐらいの清楚な雰囲気の女性のパンがチラした。
その前の日は滑って転んだ、jsが「いてて」と言いながらパンツを露呈した。
ふーむ。俺は考えた。
去年は回数で数えると365日中実に364日、パンチラを拝むことが出来た。それは休みの 日に家に閉じこもっている時でも、パッと窓を開けたらちょうど、道路にいた女がパンチラしたりするので、本当に俺はラッキースケベに関しては日本でも有数の部類に入るのではないだろうか。いやもしかしたら俺はパンチララッキースケベに関して言えば、日本でナンバーワンなのかもしれない。
だが、毎日そんなパンツばかり見ている俺はある時からそれを見て何も感じなくなった。
毎日毎日、俺の視界にパンツが入り、俺の脳の海馬にパンツ情報が継ぎ足されていく。それを無限ループのように繰り返すうちに俺は女のパンツを見ても何も感じなくなってしまったのだ。
だから、俺は最近では女がパンチラしようとした瞬間、目をつぶる。そして、その光景を見ないようにするようになっていった。
すると、何だか心が穏やかな、海で言うと凪のような状態になった。
「ははは、幸せだなあ」
俺は自然と口ずさむようになっていた。
しかしそれからしばらくすると……。何だかおかしな雰囲気を感じるようになってきた。
歩けども、歩けども、どこへ行こうとも、女がパンチラをする気配を感じられなくなったのだ。
何だ? 一体どういうことなのだ? ま、まさか。
そこで、俺は一つの仮説に辿り着いた。
まさか、俺がパンチラする瞬間、目を閉じていたせいで俺のラッキースケベパンチラ能力が低下、いやなくなってしまったとでもいうのか?
俺は唖然と、呆然とした。
今まで空気のように当たり前だったパンチラ、それがなくなってしまった……だと?
俺はガクッと地面に跪いた。
ああ、そんなあ。こんなことになるならば、目をつぶらなければ良かった。なくなってから大事な事に気づく。それがこれか……。う、うぉおおおおおお!
パンチラ! パンチラ! パンチラ! パンチラ!
俺の頭の中でパンチラ祭りが、パンチラカーニバルが盛大に開始された。
そうだ。俺にはこの俺にはパンチラしかないんだ。パンチラこそが俺の至高の生きがいなんだ!
俺はそう思い、パンチラの能力を再び獲得するべく、様々な努力をした。しかし、その努力は徒労に終わった。
こうなったら最後の手段だ。
そう。そういうことだ。
そして俺はスカートの中を覗いた罪で、迷惑防止条例違反でたいーほされた。