つまらない
底無し沼に沈んでく
趣味の映画鑑賞が
友達との会話が
家族が揃った幸せで楽しいはずの食事が
楽しくない
ただぼーっとなんとなく呼吸をし、虚空に虚無をみた
つまらない
そう思うことさえ億劫だ
悲しいわけじゃない
辛いわけでもない
ただただ心がじわじわと渇いていく
少しずつ心が死んでいく
ふと意識が戻ったとき
いつも聞き流している音楽が耳に入る
ポロリと左目なら何かが落ちた
落ちた何かを皮切りに目から水が溢れ、服に床に斑な模様と水溜まりを作った
渇いた心に水が僅かに注がれた
音楽が少しずつ潤いを与え
涙がしこりを徐々に溶かし、流していく
軽くなった気持ち
今日は少しだけ新しいことを始めてみよう
いまならできる気がする
暖かく潤った心が渇いた心を癒すために